今瀬勇二の事業承継塾

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後継者を育てて30年の中小企業診断士 今瀬勇二のビジネス知恵袋

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>>>>>>>>企業支援事例に見る「ポーターの競争戦略」<<<<< 



1.競争戦略の必要性 支援事例:競争しないで勝つ

2.戦略の定石「3C」  支援事例:3C見直しによる顧客掘り起し

3.競争戦略の構造   支援事例:2次機能による差別化

4.競争地位別戦略   支援事例:ニッチャーの周辺需要拡大

5.競合ギャップ分析から

    競争戦略立案へ 支援事例:循環型ビジネスモデル構築



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(5)後継者が「決まっている」「予定している人がいる」企業を対象


に後継者決定の理由について尋ねた。後継者が決まっている場合、


「自分の親族だから」が75.3%で最も比率が高く、以下「取引先か


ら理解を得やすいから」が35.3%、「役員・従業員の理解を得やす


いから」が29.6%と続いている。一方、「後継者に予定している人


がいる」場合も、後継者が決まっている場合と決定理由はほぼ同じ順と


なっているが、その割合は低くなっている。しかし「他に適当な人材が


いないから」は後継者が決まっている場合より割合が高くなっている。


(6)後継者が決まっていない理由は、「現在、後継者を探している」


29.5%、「承継して間もないので次期尚早」が24.8%とそれ


ぞれ20%以上と割合が高くなっている。また、「後継者にしたい人は


いるがまだ決定していない」割合も20%以上となっている。その他に


は「将来が不安などにより、まだ明確に決めていない/決められない」


という意見が多くなっている。

経営者の現在の年齢別に見ると、50歳代以下では「まだ明確な時期は考えていない」割合が半


数を超えている。一方、60歳代以上になると具体的な事業承継の時期を検討している割合が高く


なっているが、後継者が望む承継のタイミング(30歳代、40歳代)を考慮すると、ここでも経営者


と後継者の認識の違いが浮き彫りになっている。


世代別にみると、2代目以降になると「家族・親族への承継」は減少傾向にあり、「役員・従業員へ


の承継」を含めた組織内に後継者を求める傾向が強くなっている。


事業承継の時期について尋ねた。「まだ明確な時期を考えていない」が最も高く、回答企業の5割


近くは明確な時期を考えていない。時期を考えている企業では、「今後5~10年後くらい」が


21.5%で最も比率が高く、以下「今後3~4年後くらい」が15.2%、「今後1~2年後くらい」が


11.8%と続いている。また、M&Aなど事業売却への抵抗感の有無について尋ねたところ、


「ある」が44.1%、「ない」が45.9%となっている。

経営者の現在の年齢別に見ると、「家族・親族への承継」は、


経営者の現在の年齢が高くなるとその割合も増加傾向になってい


ます。一方、「明確に決まっていない」は年齢が低くなるにつれ、


その割合が高くなる傾向がみられ、40歳代以下では、半数以上


を占めています。「事業承継時のタイミング」では、30歳代、40歳


代の経営者が「丁度良い時期だった」と回答していることを考慮す


ると、後継指名をする経営者の年齢は50歳代、60歳代となりま


すが、この時点でも、それぞれ35%、20%の企業において後継


者が決まっていないことが読み取れます。後継者育成、後継者教


育に早くから取り組む必要があることが浮き彫りになっています。

事業拡大のカギ「コア・コンピタンス」



企業が存在しているのは、そこに社会の一員としての必要性があるから

です。その必要性とは顧客の価値に通じるものでもあり、顧客に価値を

提供できる自社にしかない核になる能力にその根源があります。この核

になる能力をコア・コンピタンスとよび、発展する企業はこのコア・コン

ピタンスを明確に把握して、環境変化に合わせて市場が求める商品を

次々と生み出していっています。コア・コンピタンスは「顧客に対して、

他社に真似のできない自社独自の価値を提供する企業の中核的能力」と

定義され、「顧客に特定の利益をもたらす一連のスキルや技術」という

ことになります。自社のコア・コンピタンスは何でしょう。後継者として

は明確に把握しておく必要があります。この自社に潜在するコア・コンピ

タンスを活用してあらたな商品・サービスを創出し、自社ブランドとして

育てていくのも後継者の大切な役目です。

 自社のコア・コンピタンスを活用して、新たな事業領域(ドメイン)

市場機会を探し出すのは一般的に、製造業にとって得意な方策です。

とえば、軍用カメラで光学技術をコア・コンピタンスとして保有して

たキヤノンが小型一眼レフ市場というドメインに進出し一眼レフカメ

市場という機会をえたのが、この事例です。また、市場機会、顧客

ニーズからドメインを探索してコア・コンピタンスを開発、市場に適合

させた例は、同じくキヤノンでいえば、事務機市場に進出して光学技術

に加えて、レーザー印刷技術というコア・コンピタンスを開発した事例

を見ればわかりやすいと思います。


このようにコア・コンピタンスは事業拡大のカギを握る自社にとって大

な能力です。そしてその能力が「顧客に価値を提供できる」能力です

から、後継者としては、ここでも3Cに立ち戻り、自社(Company)の

能力を再確認して自社のコア・コンピタンスは何か、そしてそのコア・

コンピタンスを使って「顧客にどのような価値を提供するか」を考えて

ほしいと思います。さらに後継者としては、以下のマトリックスに従

い、常に自社のコア・コンピタンスを発展させて事業の拡大を考えるよ

うにしましょう。コア・コンピタンスは事業拡大のベースです。

ギャップ分析の手順


ギャップ分析の手順は以下のようになります。


(1)ポーターのこの区分は、一般的な例で示しているので、これらを自社のビジネスの流れに適合するようにして、自社のバリューチェーンをつくり上げます。



(2)つくりあげた自社のバリューチェーンのそれぞれの活動項目について、「強み」「弱み」の分析を行い、何が強みで何が弱みか、そのポイントを明確に記入します。



(3)自社に行ったと全く同じ条件で競争相手の分析を行 

  います。



(4)以上のプロセスを複数のメンバーで行ってその結果を持ち寄り最終まとめを行います。



(5)最終まとめた結果をもとに競争戦略に反映させる。



こうしてギャップ分析を行いますが、ギャップ分析の狙い


は、有効な競争戦略をつくり上げることもさることながら、


自社の組織を強化するためにも重要な分析です。




競合の明確化と競合ギャップ分析


 市場における競争はグローバル化し、どの企業も収益力を高めないと生き残ることはできません。しかし、現実には各企業に収益の格差が生まれています。その収益性の格差はなぜ生まれるのでしょうか。企業間の競争の結果として収益の格差が生まれているのです。市場での競争に勝利した企業は顧客との取引に成功をおさめ収益を確保できるのです。  

 一方、市場で競り負けている企業は、競合に競争を仕掛けられているにもかかわらず、それに気づかないか、あるいは気づいても自社に最適の競争戦略を見いだせずに競争に負けて収益を低下させているわけです。利益の源泉は、利益=売上―原価=(客数x客単価)-原価、に示されるように、売上と原価の二つにあります。さらに突き詰めると売上を構成する客数と客単価および原価という三つの要素になります。しかし、多くの企業は客数、客単価に戦略的に触れることなく内部的要因である原価の削減に終始し、結果として市場での競争に勝つことが出来ないでいるのです。つまり、市場で客数を増やし、客単価を上げるための戦略をとることなく、収益を低下させているのです。経済学者で競争戦略に権威であるポーターは、「買い手がすすんで、喜んで、納得して支払ってくれる要素をバリューチェーンと呼び、そこに競争優位を生み出す源泉があるとしました。このバリューチェーンに見られるように企業は「主活動」と「支援活動」という二つの基本活動を日常的に行うことで顧客に価値を提供しています。さらに主活動は、「購買物流」「製造」「出荷物流」「販売・マーケティング」「サービス」の5つの活動から構成され、また支援活動は「全般管理(インフラストラクチャー)」「人事・労務管理」「技術開発」「調達活動」の4つから構成されています。この9つの活動と企業に所属するメンバーの行動能力が一体となって競争力を形成しているわけです。自社の競争力を高めるためには、競争優位の源泉を考える際の基本的枠組みであるバリューチェーンを見直し、競争力を実際の市場でどのように生かしていくかを競争戦略に反映させていく必要があります。そのために、自社の競合先を選定したうえで、以下の流れで競合企業の戦略を理解するために、競合先とのギャップ分析を行い、自社の戦略に反映させることになります。競争で相手よりも優位に立つには、バリューチェーンの各活動項目について、競争相手と比較することで戦略を立てることが効果的です。つまり、自社の持つ能力と競合の持つ能力とを比較してその要因を洗い出す「競合ギャップ分析」が重要になります。ギャップ分析の結果、競争相手の弱みを自社の強みで攻撃するか、あるいは競合の強みを弱みに変えてしまう戦略を考えるのです。どちらの方法をとるにしても、競合とのギャップ分析は、これら9つの活動を基準にして自社と競合との強み、弱みとそれぞれの活動について、何が強みなのか、何が弱みなのかを明らかにしていきます。

成長の方向性の明確化


事業を承継する後継者は、当然のこととして先代から引き継いだ事業を

健全に拡大・発展させていく役割があります。事業を成長させるには戦

略的に4つの方向性があります。通常、言われているアンゾフの成長ベ

クトルに従った考え方です。



企業は既存の商品・サービス、新規の商品・サービスを起点として、

既存の市場・顧客、新規の市場・顧客の二つの方向へ成長を目指しま

す。その時、上のマトリックスに示す通り、4つの成長の方向性が見え

てきます。後継者が事業を継いだとき、上のマトリックスに従って、自

社の事業の方向性を探る必要があります。今の市場でのシェアをどのよ

うにして高めるか、どのような新たな商品・サービスを開発して今の顧

客に提供していくか、今の商品・サービスを提供できる新たな市場はな

いか、これまでの自社の技術や設備、あるいは資源を活用して新たな分

野へ進出する可能性はどうか、というように自社の事業成長の方向性を

探ることが必要です。

<市場浸透>

 同じ業界で今まで自社から買ってくれていない顧客への浸透、既存顧客の購買量の増大(客単価の向上)、競合他社の顧客を自社へ鞍替えさせるなどの施策が考えられます。

<市場開発>

 新しい市場に対して既存の商品を浸透させて売上の拡大を図る戦略で、海外市場に向けて輸出を開始するなど地域的に新しい市場を求める方法と、赤ちゃん用に開発した紙おむつを要介護者に販売するように既存の市場に近い新しい市場セグメントを開拓する方法と二つの方法があります。

<商品開発>

 既存の市場において新しい商品を展開していく戦略で、新型商品やバージョンアップなどが考えられます。要は、今の顧客に新たなものを提案して多種類のものを購入してもらい売り上げを拡大する戦略です。

<多角化>

 新しい市場において新しい商品・サービスを展開する戦略です。市場においても、提供する商品においても、現在の事業分野の外部に成長機会を求めるものなので、自社の経営資源が活用できないリスクが伴う可能性があります。従って、この戦略を採る場合には、既存の事業とのシナジーや過去の経験等を考慮する必要があります。これを関連多角化と呼びます。

 

これまで、成長の方向性として、市場浸透、市場開発、商品開発、多角化という4つの方向性を見ましたが、このうち、後継者としては、まず、現在の商品を現在の市場でシェアを高める市場浸透戦略、今の商品・サービスを新たな市場で展開する市場開発戦略、現在の市場に自社のコア・コンピタンスを活用して新たに創りだした製品を売り出す商品開発戦略の三つを採用すべきです。いきなり、これまでの事業シナジーの無い多角化戦略を採用するのは危険であり、事実、後継者が先代の事業や商品を嫌い、いきなりシナジー効果の無い多角化に打って出て、失敗するケースは数多く見られています。どうしても多角化戦略をとる場合には、何かのシナジー効果が期待できる関連多角化にとどめるべきです。


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事業コンセプトの明確化


例えば、あなたが後継者として、商工会議所などの会合に出席して初め

ての人と名刺交換をするときに自社の事業を「誰に」「何を」「どのよ

うに」うるのか、簡潔に説明できるでしょうか。事業コンセプトとは、

どのようなビジネスなのかを一言で簡潔に表現したも、つまり、そのビ

ジネスが「誰に」「何を」「どのように」提供していこうとしているか

を簡潔に整理して表現したものなのです。本来、自社の事業はこの事業

コンセプトに則ってやっていればゆるぎないものになるはずなのです。

事業コンセプトが明確でないと顧客層から見て、自分達が欲しいものと

提供される商品・サービスにズレが生じて魅力のないものになってしま

うのです。

 

マーケティングには、「プロダクト・アウト」と「マーケケット・イ

ン」という用語があります。「プロダクト・アウト」とは、顧客のニー

ズなど考えることなく、とにかく自社の商品やサービスを一方的に「売

る」という「まずは商品ありき」の考え方で販売指向と呼ばれるもので

す。一方、「マーケット・イン」とは、顧客が欲しい商品やサービスを

開発して「いかにしてお客様が欲しがっているものを提供するか」に主

眼を置いた提供方法で、「顧客志向」と呼ばれるものです。当然のこと

として事業コンセプトを明確にする目的は「マーケット・イン」つまり

「顧客志向」の考え方がベースとなります。

<誰に>

 自社の商品・サービスを提供する相手は誰でしょうか。すでに3Cたように対象とする顧客を明確に絞り込んで、その顧客の持つ「不」を解決する仕組みを自社の商品やサービスに組み込みましょう。

<何を>

 その対象とする顧客層に何を提供するのでしょうか。当然のこととして提供する商品やサービスは対象とする顧客のニーズを満たすもの、つまり、顧客の「不」を解決する商品やサービスの提供ということになります。

<どのように>

 自社の商品やサービスを対象とする顧客に「どのように」提供するのかは大切な部分です。「どのように」の方法に対象とする顧客の「不」を解決できるような仕組みを構築できるかどうかがポイントです。わかりやすく説明すると、対象顧客を「高齢者」とした場合に「御用聞き営業」や「配達サービス」などがその仕組みになります。


後継者として事業を継ぐとき、事業コンセプトの見直しは絶対不可欠の要件です。たとえば、アスクルの事業コンセプトは今でこそ、明確でビジネスモデルの手本のようになっていますが、当初の事業コンセプトは「企業の総務課に」「自社(プラス)の商品を」「一冊のカタログににまとめて提案し、注文に応じ明日届ける」でした。つまり、「プロダクト・アウト」の発想の事業コンセプトでした。しかし、対象とする顧客である「企業の総務課」の声を聞いてみると「プラスの商品だけでは、アイテム数が足りない」の声が多く、アスクルはこの声を真摯に受け止め、自社のビジネスを「オフィスで使用する消耗品のポータルサイト」という概念にくくり直し、顧客のニーズに従って他社製品も扱い、現在の発展につなげたのです。つまり、アスクルは顧客の声を聞いて「プロダクト・アウト」の発想から「マーケット・イン」の発想に180度変えて成功したのです。このような意味で、後継者が事業を継ぐときには、「自社の発想がプロダクト・アウトになっていないか」を確認するために、対象とする顧客の声を聞いて「マーケット・イン」の発想に変えていくことでさらなる成長を考えることは重要です。



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