本日6限、第11講となる講義を行いました。今回も前回に引き続き、質的調査の設計・実施について学修しました。前回の積み残しについて説明を終えた後、特にその結果分析・公表について考えました。

 質的調査の現場で得たデータをどのように書き、考察するのかということは、調査する者と調査される者、書き手と読み手という関係性のなかで考えていくテーマです。現場での経験を「べったり」と書くこと自体に質的調査の意味がありますが、その先の分析の視点を豊かにしていきましょう。

 その理解のためにも質的調査を用いて書かれた作品を読み、その世界に触れることが有用です。今回も複数の作品を取り上げ、書き手が分析に際して用いた工夫について考えました。そうした書き方に習熟していくためにも、現場で得たメモからフィールドノートを書いてみましょう。今回はそうした質的調査の現場から分析に至る過程について考えました。

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 次回は7月2日6限です。今回で社会調査論の概論、いわば教科書的な内容は一段落となりました。ついては、次回はこの間の学修の振り返りと小テストを行う予定です。