本日3・4限、第11回となる演習を行いました。今回は文献輪読、社会調査、卒業研究・修士論文の準備のいずれも扱う、内容の多い演習でした。

 まず、卒業研究・修士論文の準備として、4年生の調査計画及び内容検討を課題としました。この間考えてきたテーマ、問いを明らかにするため、各種調査にとりくみます。論理の展開を考えて調査を組み立てるとともに、執筆のスケジュールを意識した実施を図りたいところです。その計画について報告を聞き、意見交換を行いました。

 次にいわゆるパートナーシップの制度による地域社会の衰退化・希薄化への対応を考えている第1回フィールドワークについて、2班に分かれての調査が進行しています。その関連の報告と、今後のまとめの方向について、今回の演習のプログラムには載せていないところでしたが、打ち合わせを行いました。

 文献輪読については『地域・都市の社会学』第10章を取り上げての輪読を行いました。この章では人口が減少する地域における誇りの空洞化と再建がテーマとなっています。人口減少社会の問題を、人間の「承認」の問題として捉えています。話し合いではそうした地域社会を支える関係のあり方や地域というフレームの必要性、一方でのともに暮らすなかでの承認の人間関係といった事項を取り上げて考えました。

 そして第2回フィールドワークの企画検討を行いました。今年度の第2回フィールドワークでは福島市蓬莱団地を中心事例として、実践を通じた「人間の居る場所」の形成を考えていきたいと思います。その研究プロジェクトとしての提案を持ち寄り、具体的な調査や実践の活動を始めるための話し合いを進めました。

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 次回は7月2日3・4限です。内容は文献第11章を取り上げての輪読、第1回フィールドワークのまとめに関する話し合い、そして第2回フィールドワークの始動に向けた検討を行う予定です。