本日6・7限、第9回となる演習を行いました。前半は文献輪読を行いました。今回より前期2冊目の文献として、眞淳平(2024),『ニッポンの数字』,筑摩書房、を取り上げます。「問いを鍛える」をテーマとしているこの演習ですが、問いの根拠として数字を扱うことや、逆に数字から問いを発想する姿勢を鍛えましょう。

 その今回の内容は人口や社会の縮退を意味する数字を取り上げて考えました。普段、人口減少や社会不安を、数字がもたらす漠然としたイメージで捉えているところがあります。しかし、その数字のつくられ方や、数字を規定する別の数字を考えることで、見え方が変わることがあります。具体的には少子化の原因や殺人事件の検挙率など、事例を交えて考えました。

 後半は共同研究について、調査企画を考えることから問いの具体化を図りました。この間の話し合いでは性別と賃金の関連を中心的な問いとして、その具体的な検討内容や事例を考えています。今回はそうした具体的な研究プロジェクトの案を持ち寄り、一案にまとめていくためのアイディアを話し合いました。そのため、次々回(7月2日)に続きの話し合いができるよう、調べ物の分担も行いました。

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 次回は6月24日6・7限です。前半は文献第2章を取り上げての輪読、後半は卒業研究の3回目の報告として、「問いの構造を考える」と題して章立ての検討を行います。