本日6限、第9講となる講義を行いました。今回は調査票を回収した後に生じる調査票の点検(エディティング)や集計・分析、そして結果公表の基礎について学修しました。

 調査票調査の集計・分析にあたっては、まず回収した調査票を元に正確なデータ(回答一覧表)を作成することが求められます。そのためには調査票の管理、空欄の取り扱い、エラーチェックなどの準備が大切です。その上で集計が始まりますが、単純集計、クロス集計、基礎統計量の算出など、初歩的な集計・分析を大切にしましょう。

 そしてより高次の分析のためには、そもそも設計段階から仮説を始め、有用な変数を入手できるよう設計しておく必要があるでしょう。また、まとまった集計・分析の結果を公表して、建設的な批判を受けることも次につながります。改めて、調査票調査の一連の過程を振り返り、その設計・実施の水準を高めていきましょう。

  *  *  *

 次回は6月18日6限です。次回より「第5章 質的調査の設計・実施」に入ります。質的調査の魅力や課題に触れながら、社会学的な事象の見方を養っていきます。