高齢の犬だから麻酔がかけられない??? | いまもとしげきのブログ

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第66回 全日本社会人ボクシング選手権 ヘビー級 優勝
平成26年度 神戸市スポーツ表彰
平成26年度 兵庫県スポーツ優秀選手
獣医師・防災士・大学非常勤講師・日本サッカー協会公認D級コーチ

高齢だから手術できない? 高齢だから麻酔はかけられない??
 
という動物病院業界で誰が言ったか知らないけど、そのおかげで、どれだけの動物が放置されてるか、、、どれだけの飼い主さんが、獣医師が言うことだから仕方ないって言い聞かせてあきらめてることか・・・。
 
違うでしょ?
 
うちのおばぁちゃんは、90歳超えて胆嚢がんの手術して生還した。 犬と人は違う? あ、そうなの?犬の方が人より強いと思う。
 
「高齢だから麻酔かけられない。」ってのは、主語が抜けててね、きっと、麻酔をかけられないのは「獣医師」なんじゃないの?と思うことがある。 まだ生きたいって思う命があるなら、そのリスクと引き替えで麻酔をかける価値はあると思うんです。 自分がリスク回避のために、手術から逃げてるんじゃないの? だって、そのまま放置したら、待ってるのは「死への一本道」ですよね?
 
心臓が悪いから麻酔がかけられない、、、、じゃぁ、人では心臓外科ってなんだよ。 腎臓の数値が悪いから、、、、腎臓の手術はできないよね。他にも色々とあるけど、それでも、専門の先生は麻酔かけてるんだよね。
 
だから、何かやってあげたいっていう飼い主さんは、麻酔をかけることのできる獣医師を頼るべき。あきらめる前にやることがあると思うんです。 だから、大変な手術は、それができる先生を紹介できますよってのをお伝えするようにしてる。 ま、これは僕の考えなんですけどね。ここ数日麻酔かけて大きな手術やってます。 腫瘍ばかり。12歳なんか若い方で、17歳でも麻酔はかける。手術もする。 やらないと死ぬんだから、やらないとずっとしんどいんだもん。と、私個人はそう思うんです。 自然のままに任せる・・・。と言うのであれば、そもそも医学が自然ではないんでしょう。 ただ、そのおかげで、自然で死ぬ期間を先延ばしできるのも事実です。不自然ですけど、命はこうやって延ばすこともできる。 飼い主さんの苦しみ、つらさも緩和できる。見てるだけで、どんどん悪化してくる、腫瘍が大きくなってくる。このつらさから解放されるために 私は、麻酔を今日も使います。場合によっては、局所麻酔と鎮静で体表の腫瘍であればレーザーを使って切ります。 予約制にしてから、緊急で連チャンでバンバン手術ってのはないので、じっくりと腫瘍と向き合えています。