日本の株価などにも大きな影響を与えるドル円相場の行方について考察したい人に、いくつか本の紹介をしたいと思います。
まず、金利差ではなくキャッシュフローの観点でドル円相場の趨勢について論じた本として
「弱い円の正体仮面の黒字国・日本」
今後基本的には円安が続くと思われます。
次に、金融史という観点で戦前の日本が金本位制、銀本位制に対してどのように対処してきて苦労してきたのか、について論じた本として
「世相でたどる日本経済」
「金融の世界史」
「昭和史 上・下」
最近の貿易黒字となった日本の前は資源のない国として外貨不足にいかに苦しみ対応しようとしてきたか、その結果として太平洋戦争に至ってしまったのではないかと考えさせられる内容です。
2種の本の内容を総合すると、日本が貿易黒字であったのは歴史上はほんの一瞬のことであり、地政学的な観点からは日本は小資源国であり海外からの資源やエネルギーの輸入なしには江戸自体のような生活水準とならざるを得ず、結局のところ外貨不足に悩まされるということが想像されます。外貨(ドル)不足ということは円安になりやすいということにほかなりません。
以下、本の外観を示すために張り付けていますので、参考にしてみてください。