シトリン夫婦は夕食のみを一緒に食べる「夕食婚」である。
自宅を本宅と呼び、仕事場を別宅と呼ぶ。
シトリンは夕食のみを旦那様と食べるために本宅に帰っているのである。
レンタカーは1週間ということで借りていたが、車の修理が終わってシトリンカーが戻ってきた。
レンタカーはかなりの年代物だったため、早々に返却することにした。(当然、返金はないけど)
車を返却し、店員さんにバス停を教えてもらった。
その時、シトリンの仕事場を通るバスが通り過ぎた。
バイパス経由というバスは1時間に1本らしい。
そんなには待てない。
前回の学習から、バス停のQRコードを読み取った。
6分で来るようだ。立て続けに何台ものバスが来る予定!
シトリンは最初に来たバスに乗った。
前回学習済みのため、ちゃんと整理券を取って、空いている席に座った。
途中、60代の夫婦らしい2人が乗ってきた。
座った途端、会話が始まる。
会話しているのはその夫婦らしい2人のみ。
静かなバスの中はその夫婦の会話が丸聞こえである。
いま世間で話題になっていることをああだのこうだの話している。
まるでワイドショーのようだった。
シトリンの下りるバス停名は分かっている。
シトリンは整理券と300円を握っていた。(前回が300円だったので)
バス停名のアナウンスが流れたので、シトリンは降車ボタンを押した。
ひょいと運賃表をみてみると、なんと340円である。
そおかぁ! 前回乗った距離より1停留所分長く乗ることになるんだ。
あわてて財布の中を確認するが10円玉は3枚しかない。
シトリンは400円を握りしめた。
400円を払って降りることにしよう。
バスが停車した。
ふと見ると両替機がある。
100円玉を両替してちゃんと340円を払ってバスを降りた。
両替する余裕があったのだ。さすが、2回目となると少し気持ちに余裕が出るのだ。
さて、バス停から仕事場まで帰る道がわからない。
散歩中の夫婦に「あの上に行きたいのですが、どこからいけばいいですか?」
家と家の間の細い道を歩くと、上に登る道が見えた。
少し登って振り返ってみた ↓↓↓
ここに来て、9年目に入る。
常に車でドアtoドアの生活をしている弊害だとシトリンは思った。
メンバーさんはいつもこの道を通ってシトリンのところに来てくれている。
子どもたちも学校にいくためにいつもこの道を上り下りしているのだ。
通勤する人たちもこの道を毎日上り下りしているのだ。
自力で登るしかない。
シトリンは金毘羅さんの石段を想像しながら登り、やっと仕事場に辿りついた。
メンバーさんからは
「シトリンさんって、ある分野ではとてつもなく秀でているけど、日常生活に関してはほんと子ども以下よね」と言われる。
今日のことは内緒にしておこう。
でも、明日言ってしまいそうな気はする!!
いつもお読みいただきありがとうございます。
乳がんに関するブログときどき更新しています。
ポチっと押していただけると励みになります。