ねぇ
週末の今日は観光客やカップルも多く、過ぎ行く人々は春めいた爽やかな風に包まれ、どの顔も楽しそうだ。
私達は山下公園から程近い、銀杏並木のあるベンチに座っていた。
春の日差しを浴びて、アナタの髪の毛は赤く、肌は透けるように白い。
隣にいる私には気づかないかのように、まっすぐ海の方をを見つめている。
さっきから黙り込んで、話しかけても微笑んだまま。
小春日和とは言え、まだまだ長時間外でじっとしていると体が冷えてくる。
アナタの鼻が少し赤く見えるのも気のせいでは無いようだ。
具合が悪いのだろうか。
それとも、私に何か言いづらい事を伝えようとしているのだろうか。
アナタは何も話そうとしない。
そんな私達の気まずい空気を感じたのだろう。
通りかかるカップルがこちらを見て、何か囁きあっている。
ねぇ、なんで何も言ってくれないの?
私は不安で一杯だった。
時間だけが虚しく過ぎていく。
そんな時。
不意に、子連れのファミリーが私達の座るベンチに近づいてきた。
「まーちゃん、ココに座っちゃいなさい!」
母親はあろうことか、アナタの膝を指してそう言った。
「えっ!もしかして、アナタのご家族?…そうなの?」
アナタは何も言わずに、女の子を膝に乗せた。
母親がそんな光景を見て、嬉しそうに写真に撮る。
ちょ、ちょっとー!
どういうこと!?
この期に及んで、アナタは何も言わない。
ねぇ、ドナルド、何か言って!
ねぇ、ムーミン、こっち向いて!
PS:大丈夫、私は元気です。
Android携帯からの投稿
私達は山下公園から程近い、銀杏並木のあるベンチに座っていた。
春の日差しを浴びて、アナタの髪の毛は赤く、肌は透けるように白い。
隣にいる私には気づかないかのように、まっすぐ海の方をを見つめている。
さっきから黙り込んで、話しかけても微笑んだまま。
小春日和とは言え、まだまだ長時間外でじっとしていると体が冷えてくる。
アナタの鼻が少し赤く見えるのも気のせいでは無いようだ。
具合が悪いのだろうか。
それとも、私に何か言いづらい事を伝えようとしているのだろうか。
アナタは何も話そうとしない。
そんな私達の気まずい空気を感じたのだろう。
通りかかるカップルがこちらを見て、何か囁きあっている。
ねぇ、なんで何も言ってくれないの?
私は不安で一杯だった。
時間だけが虚しく過ぎていく。
そんな時。
不意に、子連れのファミリーが私達の座るベンチに近づいてきた。
「まーちゃん、ココに座っちゃいなさい!」
母親はあろうことか、アナタの膝を指してそう言った。
「えっ!もしかして、アナタのご家族?…そうなの?」
アナタは何も言わずに、女の子を膝に乗せた。
母親がそんな光景を見て、嬉しそうに写真に撮る。
ちょ、ちょっとー!
どういうこと!?
この期に及んで、アナタは何も言わない。
ねぇ、ドナルド、何か言って!
ねぇ、ムーミン、こっち向いて!
PS:大丈夫、私は元気です。
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