エレベーターで
私は都内某所の、150世帯程が住んでいるマンションに住んでいる。
が、ちゃんとした社会人の方と私とでは生活時間帯が異なるため、
まず、エレベーターで誰かと会うことは無い。
午前の10:45頃、
アタシはダーレも乗っていないエレベーターに乗り込んだ。
いつもの如く、すんなり下りるもんだと思っていたら、
途中でマサカのドアオープン
20才前後の若者が1人。
(若者も住んでたんだーと、新鮮な気分。)
あれ、2人・・・
いやいや、3人・・・
えええーっ、4人!!
こんなに沢山で一緒に乗るのは、初めてっ
取りあえず、アタシはエレベーターの一番奥に引っ込んだ。
相手もまさか人が乗ってるとは思ってなかったようで、
1人入ってくるたびに「おおっ!」と、
原住民のように鎮座するアタシに、ビックリするリアクション
(入って「おおっ!」→前を向き→うつむく)×4人の若者
もう閉まるのか??
やっと閉まるのか???
すると、何やら歌いながら、まさかの5人目
しかも口ずさんでる歌が・・・
「救急車に乗ろう~、救急車に乗ろう~、救急車に乗ろう~」
オリジナルソングのリフレイ~ン
5人目の若者としても、まさかアタシが乗ってるとは思ってなかったのよね。
「救急車・・・」
乗り込んだ時に、一瞬、歌が止まった
他の4人も気まずそうに苦笑い・・・
しかし、今更止められない!と思ったのだろう。
気丈にも、続けた。
「・・・に乗ろう~、救急車に乗ろう~、救急車に乗ろう~」
短い歌が終わっても、エレベーターは動き出したばかりだ。
すると、しゃべった。
「ね、もう1個のエレベーターも来てたじゃん。そっちに乗れば良かったよね。」
「・・・・・・・・・・」(他4人、スルー。)
「このエレベーターって、入り口のオートロック開けると1階に下りるの、知ってた?」
「・・・・・・・・・・」(他4人、思い思いの方向に目をそらす。)
い、いかん
バレバレなのに、みんなが他人の素振りをしている。
アタシがいる事で、こんなにも変な空気にさせてしまっている
5人目の若者はこういうの、きっと苦手なんだろね。
またしゃべった。
「そう言えば、’救急車に乗ろう’って言ったけどさぁ・・・」
これ以上、傷口を広げたくなかったのだろう。
最初に乗ってきた若者が小さな声で、でもピシャリと言った。
「あのさ。分かったから、ちょっと黙ろうか」
「・・・・・・・・・」(他3人、失笑)
うんうん、愛があったね。ナイスカット
思わずアタシも笑ってしまったとさ。
たまに、こんなん、あるよね☆