大都会の罠
このところ、連日、足をグキッてする。
なぜか?
久しぶりにヒールの細い、ミュールを履くからだ。
ブーツの時代はとっくに去り、パンプスからミュールへの移行期間。
雨なんかも相まって、足をグキッてする女性が多発する昨今なのです。
この光景はもはや日本の風物詩ともなっている・・・のか?
なんだろ。
足首が痛い。
足がむくんでいる・・・てか、太くなってる!!
キッチリ、片方ずつくじいてるからか、両足とも太いっ、太いぞっ!!
(ま、これはくじいたのが原因では無いかも。)
お江戸のど真ん中で罠に嵌ったウサギさん状態。
上野の西郷さんの銅像は、犬の散歩をしてるんじゃなくって、
ウサギ狩りに行くところだって、昨夜、「お願いランキング」のウンチク王が言ってた。
いかん。
まんまと罠に嵌った。
ガシャリと足をつかまれ、動かなひ・・・。
でも、すぐに体制をもどさないと追手がくる!
西郷さんが来てしまう~!
ま、西郷さんならいっか♪とも思ったけど、実際来たらやっぱり怖い。
銅像なら尚更だ。
ひとまずアタシは、何事も無かったかのようにスックと立ち、
足元を見ずにヒールを抜こうとした。
・・・そう。
1回目の抵抗は、人間、且つ、大人のレディとしてのプライドがまだ抜け切れてない。
が、そう甘くはないのが、罠たる所以。
(罠じゃないけどね。)
危機感のある時こそ、対象物から目をそらしてはいけないのです。
アタシは細い柵の網目に嵌った己の踵・・・いや、ヒールの踵を見つめた。
わー、ザックリいっちゃてるね~。
速やかに、プランB=強行突破に変更。
その間も、競歩選手のようなリーマンウサギさんが次々とアタシの脇を通過していく。
見えない時間とも戦ってるビジーなウサギさん達には、
アタシなんて石ころにしか見えてないのだ。
こんな時、サラリとジェントルウサギが「大丈夫?」なんて声を掛けてくれたら
きっと、そこだけ春風がそよぎ、私達はワルツを踊り始めるハズ☆
いや、チキンハートなアタシだもの。
この状況は、そっとしておいていただくに限る。
長年同じコースを歩くリーマンウサギさんは、きっと、それを熟知しているのだ。
なにも、声を掛け、手を差し伸べるだけが優しさじゃない!
そっと見守り、そこから自分の力で立ち上がる事の大切さを教えるのが、本当の優しさなんだっ☆
そして、もう二度と罠に掛かるんじゃないよ、とそっと心で囁くのがラストサムライなんだっ!!
・・・って、ほんとに皆さん、急いでらっしゃるご様子です。
まぁいい。
アタシは自力でミュールを引っこ抜く!
これ、通勤には向いてないよね・・・
そもそも急いでる人が履くものじゃないよね。
てかアタシ、電車乗らないし、通勤じゃないし。
すっかり忘れてたけど、急いでないし!!!!
周りの空気に飲み込まれてはいけない!というのも、
大事な教えのひとつだったりするのだ、たぶん、きっと。
駅とは逆の方向にユルユルと歩き出す。
さてと、今日のランチは何にしよっかな♪
そんなこんなで、まとまりませんが、
みなさんも、不意なコンクリートジャングルの罠には御注意を☆
では、また。