知り合いが読み始めた、と聞いたのでそれでは、と読んでみました。


文章が読みやすい。
インタビューを筆記したという設定なので話し言葉の部分が多い事もあるのでしょう。

太平洋戦争を通しての(航空戦中心ですが)、
状況の推移がわかりやすい。

登場人物が少々ステレオタイプ

主人公は当時の戦闘機パイロットのイメージから外れている感じがする。
尤も、そういう人物を設定したこと、そういう人物の考え、行動を描くのが
この作品の目的なのではあるのですが。

前半部分は、坂井三郎氏著「大空のサムライ」の引用多数。
巻末に引用元が列記されているので戦記関係書籍のイントロダクションとして有効。

登場人物の語る作戦結果に対する評価、海軍の組織上の問題に対する意見も
いくつかは他で目にしたことがあります。
現在では定まった評価なのでしょうか?


史実を下敷きにしたフィクションというのは難しいと思います。

現在の状況に直接影響を与えた、
それほど古くない時代に関する場合は特に。