STY完走報告 その3 | 残せるのは、生きざまだけ

STY完走報告 その3

0時20分着 山の中のランを終え、スポーツセンターの煌々と輝く電灯を見たときには、とっても嬉しいあったかい気持ちになった。そして、暗い寒い外に応援のボランティアの方々が、労をねぎらうように、声をかけてくださる。本当に涙が出るようだった。しかし、このとき、僕の大腸は満タンで、すぐにトイレに駆け込むために、タイム計測のマットをふむやいなや、「トイレはどこですか!洋式のトイレ!」とわめいた。案内された体育館のトイレは、あいにく全部和式で、山を越えてきた太ももは悲鳴を上げていた。
ランナーズアップデートによると、西富士中学からスポーツセンターまでの間に、約200人を追い越したことになる。序盤戦ゆっくりから、休まず歩く山の中作戦が功を奏した様だ。
 食堂には、待望の鹿カレー。甘口のカレーを無理やり辛くしたような辛口のカレー。空腹には堪えられないうまさ!なめこの味噌汁もうまくてお代わりした。テーブルには、コーラ、スポーツドリンク、水が置いてあり、飲み放題。嬉しかった!バナナや、オレンジを届けてくれたり、至れり尽くせりだった。(名物河童飯を腹いっぱいで食べられなかったのが心残りであるが…)レースの山場を越えたランナーたちの表情は明るく、よるの0時20分頃に着いたのだが、温かくて、居心地がよいのと、隣り合わせたランナーたちと話に花が咲き、結局1時間も長居をして、出発は1時20分だった。
体育館の2階には、休憩所もあり、ここでゆっくりされた方も多いようだ。
<第3部>
青木樹海と足柄山隗をめぐり、河口湖のゴールへ向かう東海自然歩道をゆく、26kmの優しいハイキングコースエリア。出発後、暗闇をとぼとぼと走る。歩く、走る、歩く、歩く…。鳴沢氷穴の水エイドまでの12kmは平坦地で、特に国道の歩道を一人で歩いていると、睡魔が襲ってくる。歩きながら眠ってしまい、看板にぶつかることもあった。
たまにトラックが通るので、夜の国道ランは結構危険だなあと感じた。
 鳴沢氷穴では、ドリンクのサービスとマッサージのサービスがあった。足を少しマッサージしていただいて、力を得た。水も補給しようと思ったが、まだ、1.5l残っていたので、そのまま出発した。
 足和田山隗に入るころには、夜明け前で薄明るくなり、徐々にヘッドライトも不要になり、山道もなだらかで、本来ここで走るのが、トレランだろう!という丘陵地帯だった。足和田山頂から見た富士山は美しく、いつまでも心に残る。
途中、Team The Hrizonの坂さんと一緒になり、ゴールまで一緒にゆく。もう、この時点では、完走が目的となり、時間の争いは意味を持たなかった。河口湖畔に降りると、湖畔の散歩道を4キロほど走った。毎年11月の河口湖マラソンで見慣れた風景である。レースが終わるのは少しさみしいが、やり切ったという感触はつかんでいた。
<ゴール>
橋のたもとのアーチに、坂さんと2人同時にゴールした。時間は20日午前6時31分。
タイムは20時間31分48秒であった。
事前に計算していたタイム表より、約40分早いゴールだった。まずまずだろう。
 ゴールには、人もまばらで、じんわりと、しみじみとゴールを味わうと言った風情だった。UTMBのゴールシーンを夢見ていただけに、鏑木さんがゴールで迎えてくれてがっちり握手してくれるんじゃないかとの期待があったので、残念だった。食するものはなかったが、唯一なめこ汁だけが無料で用意されていた。なめこ汁と一緒に500円の吉田うどんを注文し、疲れた体に流し込んだ。旨かった。
 僕らが風呂に入って、上がってくると、ゴール前がにぎやかになっていた。DJによるゴール選手の紹介や、ななななんと、鏑木さんがゴールで選手を迎えているではないか!!!時間が少し早かっただけで、この落差は何!?
 運営母体が貧弱なことはわかるけど、鏑木さんでなくても、六花さんでも、三好礼子さんでも、三浦雄一郎さんでもゴールで迎えてほしかった。
その後、Team The Horizon の面々と、栄誉をたたえあった。しかし、車で来ていた自分はノンアルコールで、トホホなわけであった。

何はともあれ、第1回大会で、完走できたことがうれしい。


 
レースを終えて
 レースを終えてみて、考えてみた。
何はさておき、開催してくださった鏑木さんはじめ、実行委員会の皆様、そして、地元自治体の関係者、ボランティア、などなど、開催にかかわったすべての方、そしてすべてのランナーたち、応援してくださった方たちに、お礼し、感謝したい。

 勝因について
気象が味方した。暑くもなく、寒くもなくよかった。
足にマメができなかった。靴下が合っていた。走りが少なく、足に無理がからなかった。靴ひもの縛り方がよかった。
最小限しか休まなかった。
マインドが、ポジティブで、つらいと感じなかったこと。
走る区間が少なかった。

食糧について
 ジェルは素早く取り込めるので、不可欠。独自のジェルをつくってもいいと思った。コストダウンできるだろう。羊羹、ブラックサンダーがよかった。チーズもいいかもしれない。梅干しはよかった。ソイジョイも何とか流し込むことができる。甘納豆は3袋ほど食べたが、食べにくさは感じた。もう少し、試してみよう。ジェルは6袋すべて消費した。固形物は、800g持って行き、350g残っているので、450g消費したことになる。
重くはなるが、羊羹やチーズを検討してみよう。


以上 完!
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