最近、頻出の用語「リバース・イノベーション」「リバース・エンジニアリング」「リエンジニアリング」。

 

名前が似ていて混同しやすいですが、それぞれ全く異なる意味を持つ言葉です。

 

今回は、それぞれの用語の意味と具体的な事例、さらに試験対策に役立つ覚え方をご紹介します。

リバース・イノベーションとは?

リバース・イノベーションとは、新興国や発展途上国で開発された製品やサービスを、先進国を含むグローバル市場に展開することを指します。

 

従来のイノベーションは、先進国で開発されたものが新興国に普及するという流れでしたが、リバース・イノベーションは、その逆の流れで起こる技術革新です。

 

株式会社LIXILの事例

LIXILは、ケニアの郊外で水不足という課題を解決するため、水を全く使わない「循環型の無水トイレ」を開発しました。

 

このトイレは、新興国向けに開発されましたが、その技術は災害時の設備として先進国でも活用されています。

 

このように、新興国のニーズに応えるために生まれた技術が、世界中で役立つという点がリバース・イノベーションの特徴です。

リバース・エンジニアリングとは?

リバース・エンジニアリングとは、既存の製品を分解・解析し、その構造や仕組みを理解することを指します。

 

例えば、パソコンを分解して部品の構成や動作原理を調べたり、ソフトウェアのソースコードを解析してプログラムの構造を理解したりすることがリバース・エンジニアリングに該当します。

 

企業は、リバース・エンジニアリングによって得られた情報を元に、自社製品の開発コスト削減や品質向上につなげることができます。

 

注意点

リバース・エンジニアリングは、知的財産権の侵害に繋がる可能性があるため、業務用ソフトウェアの契約書などで禁止されている場合があります。

リエンジニアリングとは?

リエンジニアリングとは、既存の業務プロセスを根本的に見直し、再構築することを指します。

 

例えば、従来の出社型勤務からフルリモートワークへの移行に伴い、業務のオンライン化を進めたり、コミュニケーションツールを導入したりすることがリエンジニアリングに該当します。

 

リエンジニアリングは、業務効率や生産性の向上、従業員満足度の向上などを目的として行われます。

各用語の覚え方

3つの用語は、分解して考えると覚えやすくなります。

  • リバース(Reverse): 逆向き、反対
  • リ(Re): 再び、もう一度
  • イノベーション(Innovation): 技術革新
  • エンジニアリング(Engineering): 工学、開発

これらの意味を踏まえると、それぞれの用語の意味が理解しやすくなります。

  • リバース・イノベーション: イノベーションの流れが逆向き
  • リバース・エンジニアリング: 製品を分解して(逆向きに)構造を理解する
  • リエンジニアリング: 業務プロセスをもう一度設計し直す

まとめ

今回は、最近頻出の3つの用語、「リバース・イノベーション」「リバース・エンジニアリング」「リエンジニアリング」について解説しました。

 

これらの用語は、それぞれ異なる意味を持つため、混同しないように注意が必要です。

 

この記事で紹介した覚え方を参考に、普段の生活に役立ててください。