中 九兵衛のブログ 大和川流域歳時記

          < 花蘇芳(はなすおう)


 「秋冬青春夏」(しゅうとう青春歌)…若き日に作った、ちょっぴり寂しさも漂う四季折々の詩です。


          ● 秋冬春夏-8   見つけた花は


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 広い荒れ野に 小さな花が

 ささやかに 咲いた

 遥か彼方から 走り続けて

 ひたすら残る 轍(わだち)

  薄紫の花びらをもつ

  小さな花を 見つけた人は

  失くしたものが 見つかるという

 

 よろこび色は 何色

 かなしみ色は 何色

 さみしさ色は 何色

 おもいで色は 何色


 荒れた心に 小さな花が

 なごむよに 咲いた

 今は過ぎ去りし 僕の悲しみ

 やさしい君の 心

  薄紫の花びらをもつ

  小さな花を 見つけた人は

  失くしたものが 見つかるという


 よろこび色は 何色

 うれしさ色は 何色

 やすらぎ色は 何色

 しあわせ色は 何色


 しあわせ色は 何色

 しあわせ色は 君の 色かな



         ● 秋冬青春夏-9   君と僕


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 君が寂しげに していると

 僕のせいだと 思ってしまう

 そんなわけなんて ないけれど

 僕の心も 沈んでしまう


 君には何でもない 僕なのに

 僕にはかけがえのない 君なんだ

 あゝこの気持ち 分かってもらえることはない

 君には何でもない 僕だから

 僕など何でもない 君だから


 君の心の 痛みなど

 癒すことなど 出来ないだろう

 それは分かって いるけれど

 僕が何とかして あげたいよ


  灯り消しても 眠れない

  ラジオつけても 聞いてはいない

  僕は君のことだけ 思ってる

  どうすれば どうすればいい…


 君には何でもない 僕なのに

 僕にはかけがえのない 君なんだ

 あゝ この気持ち 分かってもらえるはずはない

 君には何でもない 僕だから

 僕など何でもない 君だから


 夢の中でも 構わない

 僕だけの君で いて欲しい

 君のわがままも 聞いてあげる

 僕だけの 君なんだから



★☆ 大和川叢書④『流域歳時記・甚兵衛と大和川~この日何の日』 4月15日 要旨 ☆★


● 《 聖武太上天皇らが渋川路を経て帰京(756) 》
 難波宮をこよなく愛した聖武天皇は、譲位して太上(だいじょう)天皇となってからも訪れていますが、756年の時は滞在中に重病に陥いりました。この日に帰路に立ち、当時の大和川本流(平野川)沿いの「渋川路」を通って知識寺南行宮まで戻り、17日に平城京に還りましたが、5月2日に没しました。