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高倉慶応のブログ

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8月19日・・・気温が35度を超す残暑厳しい京都。

ミスジャポン7名とイマジンワンワールドのプロジェクトメンバー総勢20名の
京都研修&イマジンワンワールドのKIMONO視察。

まず最初の、訪問地は、一体どこに連れていかれるのか
全然わからないような、京都の北の辺鄙なところだった。

今回は、ブラジルのKIMONOの進捗を見学するわけだ・・・
訪問のコーディネートは、創業459年の歴史と伝統を誇る
京都の老舗「千總」のチーフデザインナーの今井さんだ。

千總の今井氏

彼が手に持っているのが、僕と今井さんで、散々議論を戦わせて
ようやくたどり着いた「ブラジルのKIMONO」

ブラジルの国旗の色に囚われず、古来より日本にある文様をうまく融合する。
この場合は、「花の丸」というデザインを、第一に考えた。
ブーゲンビリアとコーヒーの花を「花丸」で表現した。

そして、リオのカーニバルの衣装から取り入れた大きな羽を
鳳凰の尾のように、リズミカルに取り入れて、全体の動きを醸し出し
ブラジルの国鳥「インコ」を鳳凰のようなあしらいで配置した。

さて、ここからが難題だった。

アマゾンの自然をどのように表現するか・・・・・
アマゾン川は茶色い色をしているし、アマゾン自体はどうしても緑に
色の印象が引っ張られてしまう。

そこで、水のイメージと空のイメージをブルーでとらえて
アマゾンに咲く花を、さりげなくシルエットで表現することにした。

さらに、江戸時代の衣装にも「文字」が「和歌」だったり「絵文字」だったりで
登場することに注目して、ポルトガル語の言葉を入れようと、僕は提案した。

明るくお喋りなブラジル人の気質を描いてみたかったからだ。
そして、一枚の図案ができた。

ブラジルの図案

さて、ここからの進捗が今回のテーマ。
千總さんの高級品を手掛ける京都の悉皆屋さんである

木村染匠の息子さんのご案内で、文頭の辺鄙なところに案内され
一体どこで、仕事が行われているのか皆目見当がつかなかった。

そこで通されたのが、一軒の民家。表札には「中川」とあった。

そこは、下絵職人「中川」さんの自宅兼工房だったわけだ。

中川さんは、見るからにおとなしそうで、シャイな方で
見学者のあまりの人数の多さに驚かれ。

外までお迎えになった暑さと相まって、大粒の汗をかいてあった。
「僕は、こんなぎょうさんの人の前では、筆が動きません!!!」

「そこを何とか、中川さん、頼むよ!」木村さんに圧されて
どうにか筆を持ってくれた。。

図案を前にする中川さん
ご挨拶も恥ずかしそうに
生地に直接描く下絵

「やはり、手が震えて。。。書けません」
中川さんが苦笑い。
一同も、微笑んだ。

よく見ると、図案と下絵では、当然、紙と生地の違いもだが
その大きさが、全く違う。

だから、コピー&ペーストではなくて
あくまでも、図案を参考にしながら、

中川さん自身のセンスと絵心で
図案よりもよくなるように下絵を描いていくということだ。

なんか、すごくもったいない気もするし
なんだか、とても凄いことだとも感じた。

同行している、グラフィックデザイナーからは
感嘆の声が漏れる。。「印刷物とはわけが違う」

しかも、この下絵は、水で洗うと消えてなくなる「青花」という
染料で描かれている。

即ち、最後には「消えてなくなる運命」なのだ。

こんなに、大切な仕事なのに、筆の線一本も残らない。。。
これは、儚いのだろうか?
それとも、潔いのだろうか?

ここにも、日本人の控えめさが表れていると思った。

下絵を後ろから掛けて見たところ
下絵を前から掛けて見たところ

これから、下絵が完成するまでに、何度も、千總さんのチェックが入り、
「大あたり」から「本下絵へ」と進んで、
次の工程「糸目糊置き」へと進む。。

まだまだ、完成には、いくつもの工程と
多くの職人さんの手を経ていくことになる。

その、職人さんの「誰に、どんな仕事を」を計算し、
ディレクトするのが悉皆屋の木村さん。
全体のプロデューサー兼、責任者が「千總さん」ということです。

そして、千總さんと意見を戦わせて「イマジンワンワールド」に
ふさわしい作品作りに尽力するのが、僕。みたいな感じです。

細かいニュアンスが筆で見事に描かれてます。

イマジンワンワールドの世界の旅は、
まだまだ、果てしなく続いていきます。


帯とのイメージを合わせる
消えてなくなるのが惜しい