皆様は、[訪問歯科診療]と言う言葉を御存知でしょうか?介護施設、老人ホーム、ハンディキャップの方達のための福祉施設などへ訪問させて頂き、治療を行う場合と、歯科医院に通院する事が困難な方々(御高齢の方が多いです)のご自宅へ訪問させて頂き、治療を行う場合があります。
私は現在、週に二回、この[訪問歯科診療]をさせて頂いております。このお仕事を通じて私は本当に、たくさんの事を学び、気付き、感じて参りました。思いつくままに書き出してみたいと思います。
(1) どんなに身体が衰えていても、食べる事は、人間にとって本当に大事だと言う事。体力を維持するためにも、喜びを感じるためにも。
(2) どんなに身体が衰えていても、お口の中を綺麗で清潔に保つ事は、人間の尊厳に関わる事だと実感致します。
(3) 多くの歯を失い、入れ歯も合わなかったり、入れ歯が無かったりすると、脳の働きがかなり低下してしまう事に気付きます。よって認知症、痴呆症などの症状の進行がかなり速くなってしまいます。
(4) やはり、噛み合わせのバランスの崩れは、身体と心の不調の最大の原因になるのだと思います。特に、咀嚼機能の乱れによって、肩こり、背中の痛み、腰痛などが起こりやすく、自律神経の乱れによって、強度の鬱症状や不眠症、消化器官の機能低下など様々な症状を誘発してしまう事。
(5) 介護をされている、家族、ケアーマネージャーの皆様の御苦労は、本当に想像を絶するのです。介護する側の心のケアーも必要だと思います。
(6) 認知症やアルツハイマーで、言葉での意志の疎通が難しくなっても、コミュニケーションは出来るのです。特に有効な方法は、手を握り、心のこもったマッサージなど出来る限りのスキンシップをとる事。その方を心から敬い、愛の波動で深く結びつく事。
(7) 想像を絶する程の孤独感や不安感をお持ちの方が多いと言う事。自分はもう不必要な存在なのだと思い込み、罪悪感でいっぱいの方、生きる気力を失ってしまった方……。前向きにポジティブに生き抜くためのアドバイスやカウンセリングは必要だと実感致します。
(8) 誤嚥性肺炎を起こす方が非常に多い事。(お口の中の汚れや食べ物が、誤って気管から肺に入ってしまい、重篤な状態に陥る事。) これは命に関わる大問題で、予防するためのしっかりしたプログラムに元ずくリハビリや口腔ケアーが必要だと言う事を強く感じます。
(9) 経管(お口からは食べたり飲んだり出来ず、胃に管を入れ直接栄養を補給する事)は、人工的生命維持装置であり、人間の生命に関する根本的、倫理的な問題である事。出来る限りお口から食べられる様に、最大限の努力をしたいと思います。
(10) 皆様恐ろしい程にたくさんの飲み薬を飲まれていらっしゃいます。お薬だけでお腹いっぱいになってしまいそうです。
(11) 日本では終末医療が遅れているのを感じます。同時に、真のスピリチュアリズムが医療現場において本当に必要だと実感致します。
明日の朝は、コンフェデ杯【日本対ブラジル】戦なので、上記の項目を11(11人のサッカー戦士)までと致しましたが、まだまだお伝えしたい事はたくさんあります。後日またお伝え致します。
要約すると、♠噛む、★飲む、☀笑う、☂泣く、♡話す、♪歌う、☁歩く、は人間が生き抜くために、とてもとても大事な事。そして、愛し、愛される事。慈しみ、寄り添う事。

