北陸から分岐!山陰新幹線の運行計画

 こんにちは。今回は、北陸新幹線編に登場した新しい新幹線のひとつ、「山陰新幹線」のダイヤを想像してご紹介します。この山陰新幹線のルートは、北陸新幹線編で設定した通り、新大阪から新小浜までは北陸新幹線の線路を走行し、新小浜から山陰新幹線に入るという想定です。なお、新小浜では、新大阪寄りに分岐する構造を想定しており、新大阪発着の列車は新小浜で方向転換を行うことになります。


 それでは、さっそく今回作成したダイヤをご覧ください!


列車紹介

「あさしお」:速達タイプ

 「あさしお」は、山陰新幹線の速達タイプの列車です。山陰新幹線ではCOMTRACKによる運行管理が行われますが、北陸新幹線に乗り入れるため、COMTRACKとCOSMOSの両システムに対応したN700A系ベースの新型車両(北陸新幹線「つるぎ」と同型)で運行されます。


「まつかぜ」:各駅停車タイプ

 「まつかぜ」は、山陰新幹線の各駅停車タイプの列車です。「あさしお」と同様に北陸新幹線へも乗り入れるため、「つるぎ」と同型の車両が使用されます。


「おき」:鳥取以西のローカル列車

 「おき」は、鳥取以西で完結する列車です。北陸新幹線には乗り入れないため、COSMOSに対応していない700系車両を、4両または6両に減車して運用することを想定しています。
 また、「つるぎ」が新大阪〜岡山間で山陽新幹線に乗り入れることで、同区間の「こだま」が一部減便される見込みです。これに対応し、岡山以西で完結する「こだま」を「おき」と同じ車両で代替運行することで、柔軟な車両運用が可能になると考えています。


ダイヤ解説

新大阪〜鳥取

 この区間では、各駅停車の「まつかぜ」と、速達タイプの「あさしお」が、それぞれ毎時1本ずつ運転されます。加えて、ラッシュ時間帯には、新大阪〜福知山間のみを運転する列車も設定されています。
 なお、新大阪発着の列車は新小浜で方向転換を行うため、新大阪〜新小浜間では、多くの列車で座席が進行方向と逆向きにセットされます。ただし、新大阪〜福知山間のみを運転する「まつかぜ」では、北陸新幹線内で座席の向きを進行方向に合わせるため、この区間では逆向きにならず、新小浜〜福知山間でのみ座席が逆になります。


鳥取〜出雲市

 この区間では、基本的に速達タイプの「あさしお」のみが運行されますが、停車駅が少ないため、各駅に停車します。朝夕の時間帯には、「まつかぜ」や「おき」の一部列車も乗り入れます。


出雲市〜新下関

 山陰新幹線の末端区間では、「あさしお」と「おき」が交互に運転され、いずれも毎時1本ずつの設定となっています。そのため、「あさしお」が停車する駅では毎時1本程度の本数が確保されますが、非停車駅では2時間に1本程度となります。

 なお、「おき」には、山陽新幹線の博多発着で運行される列車も存在します。


- Confer Clip!! -

 ここでは、今回の記事を作成する際に参考にした動画をひとつご紹介します。ぜひコーヒーブレイクのお供にご覧ください!




ルート選定の背景

新大阪〜福知山間

 この区間のルート検討にあたっては、今回のルートのほかに、福知山線ルートや嵯峨野線ルートも候補として挙がりました。しかし、福知山線ルートは沿線に新幹線を必要とする都市が少なく、嵯峨野線ルートは北陸新幹線に否定的な京都市や南丹市を再び通すことになるため、現実味に欠けると判断しました。
 その結果、整備済みの北陸新幹線と新大阪〜新小浜間で線路を共用する、現実的なルートを選定するに至りました。

出雲市以西

 出雲市以西は、特急「おき」の運行ルートである山口線沿いのルートを、新幹線でも踏襲することを想定しました。新下関駅に山陰新幹線用のホームが設けられる見込みであること、さらに長門市に新幹線を通す意義が大きいと判断したことが、その理由です。
 これにより、山陰地方の末端部にも高速鉄道によるアクセス向上が期待されます。

次回予告

 次回は、北陸新幹線編でも登場した新幹線のひとつ、「羽越新幹線」をご紹介します!どうぞお楽しみに!