11年春夏ミラノコレクションの詳細が発表された。会期は9月22日から28日の7日間。クレリチ宮殿などの新会場も決定した。
先シーズンは、米「ヴォーグ(VOGUE)」のアナ・ウィンター(Anna Wintour)編集長が3日間のみのミラノに滞在。多くのデザイナーがアナの予定に合わせてショーを開催したため、過密スケジュールとなり、現場では混乱が起きた。これを受けて、「プラダ(PRADA)」や「フェンディ(FENDI)」らがコレクション期間延長を主張。
イタリアファッション協会(The Camera Nazionale della Moda Italiana)のマリオ・ボセッリ(Mario Boselli)代表は「アナ編集長が滞在3日間にショーの開催を要求すると、スタイリストやモデル、ヘアメイクなど多くの関係者を巻き込む悪い結果に陥る。これは常軌を逸している。我々ミラノはもちろん彼女を歓迎するが、短期間の滞在になるのであれば、家にいるべきだ」と辛口のコメント。
今シーズンは、「グッチ(Gucci)」や「アルベルタ・フェレッティ(Alberta Ferretti)」が開幕の22日に、一方「ディースクエアード(Dsquared2)」や「ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)」は終盤の27日にショーを開催予定。主要ブランドのショー日程が分散するため、遅い現地入りや早期の移動が困難になる。
新会場には、クレリチ宮殿、パラッツォ ジュレコンスルティ(Palazzo Giureconsulti)、メルカンティの回廊(Loggia dei Mercanti)といった歴史的建造物が決定。車のない人にとってショーの移動が困難になりそうだが、同協会ではバイクシェアのサービスなどのサポートを実施する予定だという。