
ノルウェーの探検家アムンゼンと英国のスコットが世界初の南極点踏破を競った1911年以来となる「南極点到達レース」が、今年12月に開催される。
マイナス50度、重さ70キロのソリを曳行、時に標高2850メートルまで上り、南極の氷床430カイリ(800キロ)をスキーで走破するのだ。
これは現代でも相当過酷なレースである。
今より装備なども数段お粗末であった約100年前に、壮絶な冒険を行った先達に改めて敬服だ。
ZenRo~

「アムンゼン・オメガ3・南極レース(Amundsen Omega 3 South Pole Race)」には、英国から7チーム、ノルウェーから2チーム、ニュージーランドと英国の混合チームの計10チームが参加。3人1組で、マイナス50度にもなる気温に耐えながら、正しい進路を選び、重さ70キロのソリを曳行し、時に標高2850メートルまで上り、南極の氷床430カイリ(800キロ)をスキーで走破するという。
コースの途中では強制的に24時間の休憩を取らなければならず、主催者側の試算ではこの休憩時間も含めて、最短で30日、最長でも45日でゴールするという。
ロンドン(London)のアイスバー(Ice Bar)でレース開催記念イベントを開いた主催者のトニー・マーティン(Tony Martin)氏は、「精神的な耐久力の勝負になる。日によっては18時間スキーで滑り続けなければならないこともある。最悪の場合、クレバスに転落するかもしれない」と述べ、参加者らを「クレージーだ」と評した。
ノルウェーのロアール・アムンゼン(Roald Amundsen)隊は1911年12月14日、英国のロバート・ファルコン・スコット(Robert Falcon Scott)隊を抑え、南極点一番乗りを果たした。スコット隊が到着したのは翌12年1月17日だった。