
ミラノコレクションの仕事をしていた頃、
ジョルジオ・アルマーニ氏のコレクションもずいぶん撮らせてもらった。
そして、ミラノでお茶を飲みながら話をした事も有る。
眼光の強さを感じる健康的に陽焼けした顔、ピッとした姿勢、
モードの帝王の異名を持つアルマーニ氏だ。
しかし、自分の思いを丁寧に尚かつハッキリと語る笑顔のジェントルマンであった。
医学部からイタリアのデパート/リナシェンテ、そしてセルッティのデザイナー・・・
という経歴がなるほどと思われるキャパの広さの会話。
また強靭な意識力、好奇心からくるエナジーも印象深い。
今回のNYでのモードなスーパーヒーロー展。
ジョルジオ・アルマーニ氏の
「30~40年代のコミックからもインスピレーションを得る」
「コミックが世界のトレンドに与える影響」
このような柔軟な言葉が魅力的だ。
未だに衰えぬエナジー!
いや、更なるエナジーだろう!
充分な経験値を加え、この年代ならではの素晴らしさも感じる!
ZenRo~

会場には、バッドマン(Batman)やスーパーマン(Superman)といった映画やコミックに登場するヒーロー/ヒロインたちの衣装や、ジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)らデザイナーがスーパーヒーローにインスパイアされ作成した作品などが並ぶ。
■クリストファーの衣装も
なかには、故クリストファー・リーヴ(Christopher Reeve)が78年に劇中で着用したスーパーマンや、トビー・マグワイア(Tobey Maguire)のスパイダースーツ、ネイサン・クローリー(Nathan Crowley)が手掛けたバットマンシリーズの衣装も。
ファッション界からは、同展のスポンサーを務めるジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)を筆頭に、テュエリー・ミュグレー(Thierry Mugler)やピエール・カルダン(Pierre Cardin)、ジョン・ガリアーノ(John Galliano)、フセイン・チャラヤン(Hussein Chalayan)、アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)らの作品を揃えた。
■アルマーニがスポンサー
記者会見に参加したアルマーニは「ゴルチエ、ミュグレー、ガリアーノたちは“勇気”がある。こういった勇気はファッション文化に必要なものだ」とコメント。
さらに30~40年代のコミックからインスピレーションを得ることがあると明かし、「フラッシュ・ゴードン(Flash Gordon)の家と同じような家が上海の外灘に建てられたし、現代の日本車はかつて漫画で描かれた車にそっくりだよ」と、コミックが世界のトレンドに与える影響についても語った。
■ヒーローとファッションを繋ぐ
コスチューム・インスティチュートのキュレーター、アンドリュー・ボルトン(Andrew Bolton)は「スーパーヒーローとファッションの世界を繋ぐために、この展示会を開いた。どのようにヒーローたちがファッションを象徴しているのかを伝えたかった」とコメント。
1946年に設立されたコスチューム・インスティチュートは、近年ではポール・ポワレ(Paul Poiret)やシャネル(Chanel)の回顧展などを開いたことでも話題を呼んだ。(c)AFP/Paola Messana