あるお店でのこと

小さなわたしは
『あっ。あれいいな』
と大きなわたしに話しかけてきた。

しかし大きなわたしは、
金額的にそれを買う勇気がなかった。買わなかった。


ああ

わたしはわたしに買ってやれなかった

申し訳ない…
ごめんね… 

 


違う!



そうじゃない!

そうじゃないんだ!

謝るな!
謝って欲しくなんかない!!


わたしは愛ある思いが欲しいんだ
ただ愛が欲しいだけなんだ

欲しいモノを得る、
それはもちろんとても嬉しいことだよ

でもそもそも
品物が欲しいわけじゃない
どこかに連れて行って欲しいわけじゃない

愛を『カタチ』にして見せて欲しいわけじゃない


そうじゃないんだ
そうじゃないんだ

その前に
その前に

愛ある思いで語りかけて
愛あることばで語りかけて

どんなときも
いつでも

それだけがわたしの願い


できなかったことを悪いと思うな
できなかったことを恥じるな
恥じる必要も
申し訳ないと思う必要もない
その思いがどれだけわたしを傷つけているか
それにどうか気づいて

自分自身をどれだけ傷つけているか…
どうか気づいて

その思いでわたしを傷つけないで

わたしはいつでもあなたの愛を感じていたい

それだけ
それだけ


与えてくれるのもうれしい
でもそれだけがわたしを喜ばせる方法じゃない


あなたが悪いわけじゃない
わたしが悪いわけじゃない


愛ある思いで語りかけて欲しい
愛あることばで語りかけて欲しい


どんなときも

いつでも

それだけ

それだけがわたしを照らす光


できないことを恥じるな
できないことを謝るな

そんなものはいらない

わたしはそれに愛を感じられない


できなかったときに自分で自分を傷つけていることを
自分で自分を『いっさいの価値なし』と痛めつけていることを


わかって欲しい



大きなわたしは
小さなわたしの
おおいなる愛に
ふるえた。