大きな私と

小さな私は

海をみていた
  

波止場でならんで腰掛けて


ふたりはおそろいのワンピースを着ている

薄い水色で腰の所に白いリボンがついていた


何日も

何日も

ならんで海をみた



小さい私はふさぎこんでいて何もなかった

大きい私はそれをみていた


『海はいいなあ』


風が心地よかった



私が私にできることは何かなあ?



私が私を愛して、護って、
やさしくして、勇気と希望の言葉をかけて、
100パーセントの関心を向けて
光を贈って

いつも必ずいっしょにいる



変えるためではなく
厳しくするためではなく
思い通りにするためではなく
要求するためではなく
何かを得るためではなく
何かになるためではなく

責めるためではなく

 

そこにいていいんだ

 
私は私を消そうとしていたんだね


子供の頃のつらい思い出、思い

それさえなければ

私はこんなに苦しむことはなかったのにと思っていたんだね


ごめんね


いいよ

いいよ


いっしょに居よう


居場所はここだよ


ほかに行くところもしなくちゃいけないこともないよ

 
なかったよ



ああ

海はいいね


とても