北ヨーロッパですごしたからわかる、長くて寒い冬のあとに来る春の美しさ。
あっという間に
2月も半分が過ぎましたが、
私の住んでいる神戸では、
昨日も、今日も
短時間ですが、ちらちらと雪が舞い
まだまだ寒い日が続いています。
2月15日 神戸
でも、雪雲の合間からのぞく
日差しがどんどん力強くなり、
陽が伸びてきたなぁ、
少しずつ春が近づいてきているなぁ
と感じるようになってきました。
私は、毎年、
寒い冬から春へと季節が移ろう
いまのこの季節になると
もう10年以上も昔のことなのに
ヨーロッパに住んでいた頃の
風景をありありと
思い出してしまいます。
2012年2月 ロンドンにて
2月をすぎると、
一気にパっと
咲きはじめる水仙や、
2012年2月 ロンドンにて
クロッカスたち。
暗くて、長い冬のあいだ
冷たい土の中で眠っていた球根が
一気に芽吹き、花を咲かせる
この風景が、とっても美しかったんですよね。
約7年半、暮らしたヨーロッパは
日本より緯度の高い地域だったため、
冬は、寒くて、暗くて、夜が長くて、
クリスマスシーズンが過ぎてしまうと
気分が滅入る、憂うつな季節でした。
当時のわたしは、
自閉症スペクトラムと診断された息子を
ワンオペ育児で孤軍奮闘の毎日でした。
当時は、発達障害という概念自体が知られておらず
現在のように情報が豊富ではありませんでした。
さらに、日本の行政の相談機関や
療育を利用できない
海外での暮らし。
自己責任でなにもかも
少ない情報の中から、
何が正しくて、何が間違いなのかを
私がひとりで考えて(夫は戦力外でした…)
よいと思うことを一つずつ試し、
検証しながらの家庭療育と
日本人学校の先生のサポートとで
どうにかこうにか
息子を育てていました。
試行錯誤での家庭療育でしたから、
いつもうまくいく…わけではなく
ときには息子にとっては
逆効果の対応をしてしまい
苦しい思いをさせてしまった
こともありました。
息子は、パニックで号泣
私も、もう限界と号泣
親子で泣いた日も数知れず
ありました。
そんな暗黒時代のような
つらい海外発達障害児子育て時代
でしたが、
暗くて寒くて凍えそうな真冬に
凍てつく土を割って
いっきに先始める
水仙やクロッカスの美しい姿に
心が癒され、
ああ、
冬のあとには必ず春が来る
だから、私のこのつらい子育ても
きっといつか落ち着くはず…
と、勇気がわいてきたのでした。
どうにかこうにか
難局を乗り切ったかと思ったら
次の難局が…のくりかえしで
まさに、季節がめぐるのと
似ていたかも…。
とにかく大変な毎日でしたが、
でも、あれから何年もたった今
当時のことをふりかえると
息子の特性から目を背けず
しっかりと向き合って
孤軍奮闘で頑張ってきたあのころが
まさに人生のターニングポイント
だったなぁ…と
あの頃の経験があるから
人間として成長できた
あの時はつらかったけど
思いっきり苦労しておいて
よかった!
と、30代のころに
苦労をしておいてよかったな
と、思えるまでになりました。
3月頃に咲き始める、ロンドン時代の自宅の庭のアーモンドの花。
苦労や努力は
無駄にはなりません
暗くて、長い冬の後には
春が待っています。
だから、いまは正念場といった
つらい状態で頑張っているお母さん、
「あの時、がんばってよかった」
と、穏やかな気持ちで
思えるようになる日が
いつかきっと来ると思いますから
パワー全開でがんばり過ぎず、
ときには休養をとりながら
長期戦の子そだてを
息切れしてダウンしないよう
お母さんの心身のケアを
おそろかにしないように
しながら、
乗り越えてくださいね。
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海外で発達特性のある子を育てている親御さんのためのオンラインおはなし会を主宰しています。
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