宮崎正弘氏の情報ですが、これはアジアの国々の今と紹介の内容です。
毎日のニュースとは少し違いますが、興味深い内容を含むので
振り返って掲載します。
第一部 暴走老人、西へ(16)
第十六章 湖南省の奥の奥、フライングタイガー基地跡
▲毛沢東と劉少奇の生まれた湖南省を一周しよう
湖南省と言えば、毛沢東の生誕地、ライバルだった劉少奇の生誕地
いまや「革命聖地」となって、毛沢東旧居跡には凄まじい観光ラッ
バスが数珠のごとくにつらなって、
毛沢東バッジから紅衛兵が振りかざした
観光に来るのは九割方が中国人だから、土産話にと、毛沢東レスト
この旧居跡には小さいけれども水連の浮かぶ池があり、これを前掲
ところで、毛沢東旧居から車で30分ほど飛ばすと、劉少奇旧居跡
こちらはもっと宏大な敷地に公園が造成されており、劉少
つまり地元民が、どちらを尊敬しているか、この二つを比較しただ
二人に共通するのは豪農の息子だったこと、周囲の貧困をみて育つ
劉少奇がなくなったのは河南省の開封である。
ある時、開封市内をあちこちタクシーでまわっていて、「劉少奇逝
すこしバックしてもらい、その「邸宅」を拝観した。
息を引き取るまで酸素ボンベを用意しつつ、有能な医師団が丁重に
これは芝居のセットではないか、という印象が残った。
さてフライングタイガーのことだ。
大東亜戦争の宣戦布告前から、米国は日本と戦う蒋介石軍を秘かに
「志願兵」という形で偽装したが、
この作戦はルーズベルト大統領が知っていた。というより彼が示唆
「志願兵」を組織した「隊長格」はシェンノート、彼の中国名は陳
しかも彼の妻はれっきとした中国人で陳香梅という。
陳の北京語発音はチェンで、シェンに似ていないことはない。
妻は米国籍をもち、或る目的を持ってシェンノートに近づいた気配
マタハリか、「中国版・くの一」
病気を理由に退役直前だったシェンノート(当時かれは米国陸軍航
とくにシェンノートを、「中華民国航空参謀」として特別待遇で迎
のちに米国が参戦し、蒋援ルートを担った「志願兵」
だから中国国民党にとって恩人
この点ではアメ
昭和十三年、日本軍の第十一軍は岡村寧次将軍が率い、中支那派遣
翌昭和十四年、歩兵三個連隊からな
長沙陥落、衝陽陥落を受けて、日本軍は50万を投じて南下させ、
武漢作戦から長沙陥落までも相当な苦労を強いられたが、真珠湾攻
実際に長沙、衝陽、常州、益陽会戦のいずれも日本軍が圧倒的に強
しかし制空権がなく、日本
このため補給がズタズタになって山岳地帯を撤退した日本軍は戦闘
「シナ大
▲米国は初めから対日戦争を仕掛けていたのだ
そのシェンノート率いたフライングタイガー記念館が湖南省の山奥
近道は広州か、上海から国内線を掴まえて懐化空港まで行くか、貴
我が人生において、ここまでは行くことはないだろうと思っていた
ある日、高山正之氏が興味を示して「行ってみよう」と衆議一決。
いずれも一泊し、さらに日本軍が南下し
シェンノート記念館が別名の「フライングタイガー基地記念館」は
これは湖南省懐化市渋江県にある。
建設時は付近の住民数千を動員して突貫工事で飛行場をつくった。
現在は旧飛行場に隣接し懐化空港となっている。
ローカル便が一日
山の稜線が厳しく、大雨のあとで道路事情も悪く、付近は湖南省の
日本軍との戦闘跡地には「愛国教育基地」が建ってはいるが、地元
因みに衝陽市観光協会の出しているパンフレットを見ると
滝、ボート下り、温泉、湖、
記念館は人影もまばら、展示物は例によって反日オンパレードだが
パパ・ブッシュは飛行機乗りだった関係で、フライングタ
▲日本軍の降伏現場も蝋人形で再現されていたが、展示が可笑しい
フライングタイガー基地の近くにもう一つ、日本が最終的に降伏し
ゆっくりと内部を見学した。若い女性ガイドが案内してくれる。
ーー日本からわざわざですか? 日本人が来たのは十年ぶりですよ
ーーえ、宮崎さんは以前に何応欽将軍と会ったことがある? 降伏式の通訳を務めた王武さんとも会った?
ト質問を発するのはむしろガイド側だった。
筆者は展示をみて国民
どの展示室にも蒋介石の肖像画、国民党の旗が飾られているではな
あの戦争が間違いなく中国国民党と日本との戦争であり、抗日戦争
蒋介石パネルの展示は1985年からの由だった。
▲偽満洲国、偽軍って誰のこと?
だが展示パネルの戦死者比較のところで、引っかかった。
戦死者、
「この『偽軍』とは誰のことですか?」と若いガイド嬢に故意に聞
「偽軍とは中国側です」
「中国軍って当時、国民党でしょ。だから偽軍となる?」
「。。。」(無言、こんな質問おそらく受けたことがなかったのだ
偽満州国と展示してはばからない中国だから、国民党軍ないし親日
しかしあの時代は「国共合作」で周恩来
渋江の田舎町で夜、カラオケ店をからかったが、水商売の人々もま
というよりさっきまで野良作業をしていたよう
おさまっていた日本語の歌は、いずれも留学帰りの中国人がつくっ
この町は住民の九割がトン族、北隣の鳳凰
私たちがツアーに雇ったガイドは、そういえばトン族の若い男だっ
それでいて日本留学経験
中国共産党の上からの情報操作、押しつけられた歴史解釈を知識と
庶民の目はそう語っている。
情報の真偽の確認はインテリジェンスの根幹であり、俗説、逆宣伝