おはようございます。
今田 唯仁(いまだ ただひと)です。

※整理しながら、記事を書いていますので、
アップデート含めて、過去記事の書き方や言い回しなど、修正を順次加えています。
「あれ?」などありましたら、お気軽にお問い合わせくださいね。


 

「人間力」=「信頼力」でした。
※信頼力とはわかりにくいので、信頼価値に置き換えたいと思います。

お金とは、現代が産み出した相対的な価値を数値化したもの。

お金というものがなくなった時、
人々は、何をもって他人を選ぶんでしょうか?

それこそ、「人間力」という人そのものの価値なのではと思います。

なので今後は、「人間力」=「信頼価値」と置き換えます。

 

人間力は、大きく分けて3要素に分けることができました。

【知的能力】【社会・対人関係構築力】【自己制御力】でしたね。

今回は、その中で【自己制御力】について、
少し触れたいと思います。

 

 

自己制御力とは?

読んで字の如し、自己を制御する力ですね。

「知的能力的要素」や「社会・対人関係力的要素」を
十分に発揮するための根本となる原動力に位置します。

目的達成のために
自己欲求をコントロールして、本能行動を制御する力です。

 

自制心とも言います。

ここで、ひとつある有名な実験をご紹介します。
アメリカのスタンフォード大学で行った、
社会心理学者ウォルター・ミシェル教授の
「マシュマロ・テスト」という実験です。

今から40年以上前のアメリカのスタンフォード大学で、
マシュマロ実験は行われました。
対象は、当時4歳の子供達186人。

子供たちは1人ずつ教室に通され、椅子に着席。
机の上には1つのマシュマロが置いてありました。
実験者は子供にこう伝えます。

「私はちょっと用事があるので、部屋を出るね。
このマシュマロは君にあげるけれど、
私が戻ってくるまで食べるのを我慢していたら、
マシュマロをもう1つあげるよ。
でも、私がいない間にそれを食べたら、2つめはないよ。
じゃあ15分したら戻ってくるね」
果して、
子供たちは魅力的なマシュマロを前に、
どう行動したのでしょうか?

 

結果は、
3分の2の子はマシュマロを食べ、
3分の1の子が食べずに待っていました。
18年後、つまり、その子たちが22歳のとき、
追跡調査が行われました。

すると、次のような相関が見られたのです。

  • 4歳のときの自制心の傾向は、18年後も続いていた
  • マシュマロを食べた子よりも、食べなかった子の方が学業成績が良かった

そしてさらに2011年(45歳のとき)、
さらなる追跡調査が行われ、
この傾向が人生の半ばまで続いていることが分かりました。

とても面白い成果だと思います。
もちろん、様々な他の研究では、
一概にいえないことも出ています。
(※貧困な環境下、機能しないという研究結果など)

我慢強さは、遺伝の影響はあると言われていますが、
そこからスタートし、伸ばすことができるというデータもあります。

 

そして、最新の研究では、
「人生のあらゆる分野での成功に必要な最重要ファクター」として、

GRIT(やり抜く力)

という力が解明されました!

解明者は、
心理学者であるアンジェラ・ダックワース教授。
この「GRIT」の研究は、
世界の「能力観」「教育観」を覆した大発見として、
ノーベル賞に匹敵する
マッカーサー賞(天才賞)を受賞しています。

簡単にいうと、
ビジネスリーダー、エリート学者、オリンピック選手…
成功者の共通点は「才能」でも「IQ」でもなく
「グリット」(やり抜く力)だったということです!

今では、グーグルなど、採用試験で、
GRIT力調査を導入しているともあります。

 

 

では、そもそもどんな欲求が、本能的に働いているのでしょうか?

 

本能的に働く自己欲求とは?

アメリカの心理学者である
アブハム・マズローが、
提唱したかの有名な「欲求5段階説」によれば、
下記に分けられるようです。

アメリカの心理学者であるアブハム・マズロー
「欲求5段階説」

《最深部》
第一階層「生理的欲求」
生きていくための基本的・本能的な欲求
(食べたい、飲みたい、寝たいなど)
この欲求がある程度充たされると、
次の階層「安全欲求」を求めるようになります。

第二階層の「安全欲求」
危機を回避したい、安全・安心な暮らしがしたい
(雨風をしのぐ家・健康など)という欲求です。
この欲求がある程度充たされると、
次の階層である「社会的欲求(帰属欲求)」
を求めるようにます。

第三階層の「社会的欲求(帰属欲求)
集団に属したい、仲間が欲しいという欲求です。

この欲求が満たされない時、
人は孤独感や社会的不安を感じやすくなります。

第四階層の「尊厳欲求(承認欲求)」
他者から認められたい、
尊敬されたいという欲求です。

《上層部》
第五階層の「自己実現欲求」

自分の能力を引き出し、
創造的活動がしたいという欲求です。

なるほど。
種の保存からみても、納得できる説です。

では、問いを戻して考えてみましょう。

この「人間力」=「信頼価値」を
高めるためにどうするべきか。

信頼価値を高めるためには、
まず、目的自己から対象にかえることが
何よりも重要です。

視点を自分に向けると、
この自己欲求にしか、目がいきません。
本能に依存することにしか、目がいきません。

もちろん、楽です。
これらを充たされるのであれば・・・。

好きな時に食べれて、
好きな時に寝て起きて、
自然災害に怯えることなく、
人的・社会的災害に怯えることなく、
安心して日々が暮らせるのであれば。

そんな自分本位な人、
人間力高いといえるでしょうか?
信頼価値高いといえるでしょうか?

 

自己制御力の注意すべき点

自己制御が行われると、
特定のエネルギーが消費されると考えられています。
このエネルギーを制御資源と心理学では言います。

制御資源を一気に多く消費してしまうと、
次の制御で使用できる制御資源が不足し、
制御が不十分になると考えられています。

実験では、
制御資源を消費させられた実験参加者は、
そうでない参加者に比べ、
より攻撃的な反応を示すという。

また、制御資源は、
訓練により高められる可能性があることも、
今ではわかっています。

つまり、自分の状況を把握すること。
その上で、コントロールすることが重要ということですね。

 

まとめ

【自己制御力】とは、

  • 「知的能力的要素」や「社会・対人関係力的要素」を
    十分に発揮するための根本となる原動力
  • 目的達成のために、
    自己欲求をコントロールして、本能行動を制御する力
  • 別名、自制心

【自己制御力】を伸ばすために重要な力は、

  • GRIT(やりぬく力)

 

本日も、大きな声でありがとう。