凶を引いても、お腹は空く。
水澤にきたら、水澤うどんだ。
バス停のそばの「清水屋」に入った。

実は、来る途中のバスで一緒になった若い夫婦が「清水屋だよねー」と探しながら店の中に入っていったのを見ていた。
「観世音に行かずに、うどんだけ食べに来たのかな」というと、まなちゃんが、
「食べてからお参りするんでしょ」と言った。そうか。

入ってから知ったが「清水屋」は創業400年の老舗らしい。
お店に入ると17代店主が席に来て(いつものことらしい)
「どちらから?」
「何を見てうちの店にきたの?」とたずねてくる。
その若夫婦はもういないと見て、正直に「バスで一緒になった人が言ってたのを聞いた」と答えた。「清水屋だよねー」はちゃんと口真似した。
(私は、物事を正しく伝えるために口真似は大事だと思っていて、大概「似ている」と言ってもらえる。)
すると、店主、厳かな顔をして、
「ラッキーですね。この辺ではうどんを自分のところで手打ちしている店は三軒しかないんですよ」
なるほど、貴重な一軒に入れたということか。
その後も、17代店主は色々なウンチクを語ってくれた。

うどんだけじゃない。
伊香保に泊まると言ったら、饅頭の美味しい店も教えてくれた。

「餡子を自分のところで作っていない饅頭屋は信用できない」
店主のこだわり。

お酒もお勧めは「船尾瀧と水芭蕉」「○○○○○はダメ」
こりゃ、ありがたい情報。翌日、ダンナの土産は「船尾瀧」買いました。

うどんは、胡麻ダレでツルツルシコシコ美味しかった。ごちそうさまでした。

食べログ
http://tabelog.com/gunma/A1004/A100401/10000216/


そして、ひとつオチがある。
バスの時間に合わせて店を出たら、出口であの若夫婦と一緒になった。
また私たちと一緒のバスに乗って帰るらしい。
えー、ここまで来て目の前の観世音にはお参りしなかったのー?
じゃなくて、店内にいたってことは、私の「清水屋だよねー」を聞いていたのか!

ごめん!