前回のダイヤモンドヘッドも半分はMさんの話だったが、ここでもほぼMさんの話。しかも後半むちゃ長い。リアルお友達以外は何の興味も無いであろう内容なので、万が一「KCCファーマーズマーケット ハワイ」で飛んできてしまった人は、ごめんなさい、どうぞ最初の写真と説明文だけご覧になってお戻りください。

さて、Mさんが土曜日の朝だけバイトしているKCCファーマーズマーケット。



『毎週土曜日の朝、ダイヤモンドヘッドのふもとに位置するカピオラニ・コミュニティ・カレッジ(KCC)の駐車場で行われている朝市。数あるファーマーズ・マーケットの中でも最大規模で、地元の人をはじめ観光客にも人気で土曜日の早朝から多くの人で賑わう。ハワイで採れる新鮮な野菜やフルーツをはじめ、手作りのクッキー、ジャム、ドレッシングなどが手頃な価格で手に入る。開催時間は7時30分から11時』







マカデミアンナッツ、ハチミツ、ドレッシング、タロイモパン、いろいろ試食させてもらい、欲しいものがいっぱいできた。
が、この後、バスに乗ってハナウマの方まで行こうと計画していたので、重いものは持ちたくない。
すでに同行のビシちゃんは、マーケットに足を踏み入れてすぐに試食したパウンドケーキを気に入ってその場で購入してしまい、その重さに喘いでいる。
パウンド(1ポンド=約500g)の名はだてじゃない。

「Mさん見つけて、持って帰ってもらおう」
朝、ダイヤモンドヘッドに送ってもらうことは遠慮したが、Aちゃんに売ったはずの車(エンストしたアレ)を乗りまわし、ここにも車で来ているM。
住んでいるのはAちゃんコンドの隣(正確には隣の建物だった)、そして今日の夜は一緒に外食する予定になっているのだから、荷物ひとつ頼むのに何の遠慮もいるものかと、マーケットを周回して捜すも見つからず。
「私たちを避けて隠れているのでは」と疑心暗鬼に陥った会話をしていたところで、ある屋台の向こうから、
「わーーー音譜」捜していた当人から、明るく手を振って飛びとめられた。
屈託無く笑いかけてくる顔を見ると本当に悪い人じゃないんだよなーとは、思う。
荷物のことも「車に入れておきますよ」と気持ちよく引き受けてくれたので、私たちは安心してマカデミアンナッツやドレッシング、コンドで食べるためのパパイヤまで買い、アサイーボールにピタヤボールを食べ、KCCファーマーズマーケットを満喫した。



さて、荷物を預けに行ったとき、Mさんが言った。
「今日なんですけどー、食べに行くの、明日じゃダメですか?」
なんですと?
Aちゃんから「私がアテンドできない代わりにMさんに良いお店を予約してもらっているから」と聞いたばかりである(LINE電話で)。
私もビシちゃんも一応持ってきたワンピースを見せ合いっこして、それなりに期待していた。
「いや、別に明日でもいいですけど」「どうしてですか」
何しろ今日の夜の話だ。予約はどうしたのだ。
「今日、別のコンドのバーベキューがあって」
それに出たいのだという。
なんじゃそら?
それ、いつ決まったんだよ。今朝じゃねーだろ、だったらもっと早く言えよ。今日の夜は外食予定で、何の準備もしてないんだよ。と、0.5秒くらいで脳内つぶやいたが、明日は「エンスト車の運転は怖い」というビシちゃんに代わりMさんの運転でパワースポット巡りをする予定になっているから、今日の夜待ち合わせるより、そのまま行ったほうがいいのかなと思い、
「いいですよ。じゃあ明日で」と答えると、
「それで、もう一つ相談なんですけど」
「はい」
「うちの奥さん、言われたとおり、車はやめておこうってことで行かないことにしたんです」
そのパワースポット巡りの話。初日の夜に私とM夫妻で話して、妊娠初期の奥さんも「クカニロコ・バースストーン(パワースポット)に行きたい」というので「じゃあ日曜日は、4人でパワースポット巡りをしましょうという話になっていた。
ところが、ビシちゃんが到着して話を聞いて言うことには「妊娠初期に長い時間車に乗るのも、山道を歩くのもどちらも良くない。身体に何かあったら、責任取れない」
さすが、出産経験者は違う。私なんか「みんなで行けば楽しいねー」くらいで、ちっとも妊婦の身体がどうこうとか考えていなかった。←大バカ。
それで、そのことを伝えて、奥さんは残念だけれど今回は不参加の方がいいのではと伝えておいた、その返事だ。
それはいいのだが、Mが続けて言った。
「それで、行かないことにしたんなら、僕、明日は仕事入れたいんですけど

なんですとーーー!!

「えっ、行かないって?明日は、Mさんが運転してパワースポット巡りするって話でしたよね?」
「あっ、はい、でも、もし取りやめになるなら」
取りやめにするわけ無いだろ!今回の開運旅行のメインイベントだ。
「仕事って、急に出ないといけなくなったんですか」
「いや、そういうわけじゃないんですけど、あ、まだ決まりじゃないから、アハハハハ」
また笑ってるよ。
笑ってるけど、ダイヤモンドヘッドと同じで「できれば行きたくないです」と目が言っている。
「どうしてもって言うなら、仕事は入れません。アハハハ」
「いや、どうしてもって言うか・・・」
ここに来て、どうも話が違うと思った。
いや、最初からいろいろ違和感があった。

Aちゃんからは「自分が案内できない代わりにMさんに頼んだ」「御礼は私のほうでするからお金は出さなくていい(=支払いは1泊1万円の宿泊費だけでいい)」と言われていたので、すっかりコンド代から何割かがMさんの元に行って、それで仕事として頼まれているのだと思っていたが、この様子だと、Mさんは、ただ、Aちゃんに頼まれただけのボランティアなのでは?!


つづく