スーパー歌舞伎II(セカンド)
空ヲ刻ム者
―若き仏師の物語―
   
十和 市川 猿之助
長邦 市川 門之助
双葉 市川 笑 也
菖蒲 市川 笑三郎
興隆 市川 寿 猿
喜市 市川 弘太郎
時子 市川 春 猿
吾平 市川 猿 弥
九龍 市川 右 近
   
伊吹 福士 誠 治
鳴子 浅野 和 之
一馬 佐々木蔵之介



『空ヲ刻ム者』
3月27日に観てきました。
よかったです。
最初のうちは 福士誠治くんや佐々木蔵之介さんが「歌舞伎してる」ってのが興味深く、浅野和之さんのとぼけた説明オババぶりに、どっちかというといのうえ歌舞伎みたい(注・新感線ぽいというのではなく歌舞伎っぽくないという意味)と笑って見ていましたが、だんだんいつもの歌舞伎マジックにかかって、猿之助丈のくわ~って(笑ってんだか怒ってんだかわからない顔で絞りだすアレ)台詞にグッと来て、最後には大拍手パチパチ

歌舞伎らしい荒唐無稽さに、今時の音楽(あからさまにテープっぽいのが、ちとチープ)とド派手な舞台装置(特に三幕ね)を楽しみました。いかにもスーパー歌舞伎。
「さらばーさらばー」が猿翁若かりし頃っぽかった。

感じ入ったのが「仏像とは鏡。仏性を信じる人の姿」(うろ覚え)という台詞。
そうそう、仏性を信じる人にだけ仏性が見えるのです。
と、断言する私は、かなりの神社仏閣好きです。はい。


さて、この日は、ふってわいた澤瀉屋俳優祭。
『歌舞伎座で開催される「第37回俳優祭」の第二会場として、新橋演舞場でも、出演俳優によるチャリティー模擬店を開催します』
ってんで、偶然この日のチケットを取っていた私としてはラッキー。
(正確には俳優祭の電話が1時間半つながらなかった時点であきらめ、この日空いたため新橋を取ったのだけどね)
一幕と二幕の間の休憩時間が10分長くなって40分、地下食堂が模擬店会場です。
もちろん食事もとらずに(だけどトイレには行ったのでちょっと出遅れ)並びました。
が、「俳優祭」オリジナルTシャツは、幕間開始10分足らずであっという間に完売。
列に並んでいるときに「Tシャツ完売しましたー」とアナウンスがありました。もっとたくさん持って来てればよかったのに。
その後は「Tシャツ完売しました。会場では東日本大震災の義捐金をお願いしています」になり、列に並んだ人は、募金のためにじわじわ進む。
そして、会場に入ってみたら驚いたことに、役者さんが長テーブルの向こうに一列にずらっと並んでいて、そこをご見物が(やはり一列に並んで)ひとりずつ握手していっている。
そりゃ、時間もかかるはずだ。
帰るときには「Tシャツ完売しました。ただいまの時間、握手会になっています」とアナウンスしてましたよ。

猿弥さんが「別に無理して全員握手しなくてもいいんだよ。猿之助だけでいいっていう人もいるんじゃないのー」と言ってましたが、みんなそれに笑いながらも、全員と握手。そりゃそうだ。
猿弥さん、笑三郎さん、猿之助さん、寿猿さんが舞台こしらえのまま。右近さんは素顔でTシャツ。←さわやかだった。「ボート部」みたいな。
猿之助さんのお父さん、段四郎さんもいました。お元気そうで何より!!
私が行ったときは、たまたまなのか笑也さんの姿が見えませんでした。残念。
そして役者の列の最後にいました!中車さん、浴衣姿で。歌舞伎座から駆けつけたんでしょうね。
腰が低くてやさしそうな笑顔で、大和田常務とは大違い。
猿之助丈の手は遠慮してあまり握れなかった私でしたが(白塗りだったから?)中車さんには一番しっかり握手してしまいました。あふれる気合。
その際、舞い上がってしまって「がんばってください」と言ってしまったがび~ん
言った直後に猛烈に後悔。
がんばってる人にがんばれと言うなという常識。そして、私なら「お前に言われたくねえよ」って思うガクリ。←笑。
なんで「応援しています」って言えなかったかなー。
ってなことを、二幕始まってもしばらく反省していました。ダメダメ。

出演俳優の直筆書が抽選で購入できるということで、右近さんと猿之助さんの額に入れてみましたが、当然ながらあたりませんでした。気合が足りなかったね。
ちなみに猿之助さんの字が5000円。右近さんはじめ澤瀉屋のみなさんのが2000円。
中で笑也さんひとり3000円か4000円で、他の澤瀉屋のみなさんよりも高かった。なぜ?
あ、あと、すごく上手な役者絵がありました。名前失念。ごめんなさい。
俳優祭会場、完全撮影禁止。
歌舞伎座と国立劇場での俳優祭では、模擬店の時間は撮影大丈夫だったんだけどね。今回は時間も短いし、直筆書画も目の前だし、無理だよね。心のカメラに収めました。

帰りの電車では、いきなり「握手のとき密かに手相見ればよかった!」と思いついてプチ後悔。笑。

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