
さて、前日に予習をして、三升席に座りました。
三升席というのは、上手下手それぞれ3席×4列+2席で、計28席、舞台の上にしつらえられた席です。
最初は「舞台上に座布団を敷き、そこに座って舞台を真横から間近にご観劇いただく席で、舞台の左右に各12席、計24席が設置される予定」とのことでしたが、急きょ2席追加販売されて、升じゃなくなってるというのに、ちょっとウケました。
前日観たとき、若い子が「ずるーい」「いいなー」と散々うらやましがって、ふと、
「あの人たち今までどこで観ていたんだろう」
と疑問を呈していましたが、見ていません。大詰の『解脱』を観る為だけにチケット買っているのですね。
前日知ったのは、当初チケットを買うときには「20分」と聞いていた『解脱』が、15分弱ということ(いつの間にか歌舞伎人でも20→15に修正されていた)、そしてその半分近くが真っ暗闇だということ(笑)
ずっと暗いから、その後パアッと光がさして、景清が解脱して行く様が神々しいんですけどね。
まあ10分弱でも舞台で観られればいいやと思って参加しましたら、驚いたことに、まっ暗闇だと思っていたあの時間に、舞台では黒子さんが人が舞うように動いていて、私は右の9番で客席寄りの端っこだったのですが、真横を通られるとふぁさ~ふぁさ~と風が来るのです。
そして、舞台袖から漏れる光で、その黒子さんも、三味線の人も、唄いの人も見えるので、すごく得した気持ちです。だって真っ暗だと思ってたから。
得したといえば、席に着くときに舞台裏を通って行くのですが、その少しの距離でも天井の高さとか、回り舞台の裏側とか小道具とか見られて、良かったです。
最後、俗世から脱した景清の上に蓮華がヒラヒラとふってきます。
前日心に決めたのは、自分の前に落ちた分だけ、幕が閉じてからそっと持って帰ろうということでした。
三階席から見ていて、まだ舞台中なのに必死に拾い集めていた人たちが目立つということを知ったのでね。結局4枚も拾っちゃった。色もきれいにそれぞれ4色。もう一色、紫がありました。

最後に帰るときに、係の人から「ちょっと待ってください」と引きとめられ、整列されられました。
一緒に観たMちゃんは「誰か挨拶があるのかしら」とドキドキしたそうです。
たしかに、そこで、(海老蔵、獅堂とは言わないが)これからファンを獲得したい若手役者さんが一言「ありがとうございました」ニコッとかあったら、オバサン応援しちゃおう!!って思うよねー。
あっ、整列させられたのは「はい、そろいましたねー。では行きまーす」と並んで裏を通るためでした(笑)
