ちゃたらーのお昼休み

東京乾電池「ハムレット」

会場 ザ・スズナリ
出演 田中洋之助, 嶋田健太, 深水俊一郎 他
脚本 シェイクスピア
演出 柄本明

サイト 
http://www.tokyo-kandenchi.com/japanese-index.html


1月7日の夜観劇。

東京乾電池なので笑える「ハムレット」を期待して行ったのですが、意外にもシェークスピアに忠実でした。
福田恒存さんの訳そのまま使われていたりして、高校時代に読んだ新潮文庫を思い出し、そこは懐かしかったです。
で、台詞はシェークスピア演劇だったのですが、それ以外はものすごく素人くさかった(笑)

最初に登場した役者たちカツゼツが悪くて、シェークスピアの流麗な台詞が全然聞こえないんですよ。

で、気付いたら彼らの衣装の鎧がボール紙で作られてるし。

いきなり台詞忘れて言い直してるし。

なにこれ?学芸会?

そして、現れた亡き王の亡霊、ベンガル。ものすごく棒読み(笑)

しかも、甲冑とかザルで作られてるよ。

ハムレットもオフィーリアもみんな棒読みで、シェークスピアの美文だけが白々と宙を舞っていました。


割合自然に台詞を言っていたクローディアスは、死ぬ時に「ガクッ」とか言っちゃうし、おまけにその後、目を閉じずに舞台の様子をきょろきょろ見ているんですよ。変だよ!(笑)

墓穴に埋葬されたオフィーリアは暗転時(といっても暗くない)、自分で穴から出てそでにはけちゃうし。

ああ、わかった。


芝居を芝居しているんだ。
まるまるっとシェークスピア劇のパロディだ。


と、そう考えれば、台詞忘れてつまったのも、舞台上のやり取りで思わず素で笑っちゃったように見えた役者も、あれもこれも全部演出だと納得できます。

つか、そう思わないことには、あまりに棒読みの役者が多すぎるあせる

カツゼツ悪いのは、技量不足だろうけどね。


それにしても台詞の量は半端無かった。

世に「シェークスピア俳優」と謳われる人って、すごい人なんだな。