ちゃたらーのお昼休み

第二部

  新作歌舞伎
一、東雲烏恋真似琴(あけがらすこいのまねごと)
                藤川新左衛門  橋之助
                  関口多膳  扇 雀
                   左宝月  獅 童
                 高橋秋之丞  勘太郎
                    お若  七之助
                    宇内  巳之助
                伊勢屋徳兵衛  亀 蔵
                    お弓  萬次郎
                  潮田軍蔵  彌十郎
                    小夜  福 助


二、夏 魂まつり(なつ たままつり)
                若旦那栄太郎  芝 翫
                  芸者お梅  福 助
                  芸者お駒  橋之助
                 太鼓持国吉  国 生
                 舞妓よし鶴  宜 生



18日に見てきました。


「東雲烏恋真似琴」


G2さんが作・演出を手掛ける新作歌舞伎。すごく楽しみにしていきました。

つっ込みどころはありますが、一言で言うと面白かったです。歌舞伎らしい華もありました。

新作なので、ネタバレ気にしないといけないかな?でも、歌舞伎だからいいよね。


(以下、ネタバレ嫌な人は見ちゃダメ)

最初に、人形師左宝月が作った人形を披露する場面があって、舞台上二段の棚に本物の役者さん扮する人形がずらーっと並ぶんです。それが綺麗キラキラ

中でも私は、上の段まん中の振り出し笠を持った花子が美しくてガン見。が、知ってる役者さんではなく(ゴメンなさい)、幕間に舞台写真のコーナーで確認したら尾上菊三呂さんでした。

あ、15日には無かった舞台写真ですが、18日には出てましたよ。

そして後から知ったのですが、人形の中に大好きな芝のぶちゃんがいた。ガーン。菊三呂さんに釘付けになっていたから他の人形よく見なかったよ。もう一回見たいです。


話は、身受けした花魁小夜が死んだことを受け入れられない新左衛門が小夜そっくりの人形を小夜と信じて新婚生活をおくるけれど、最後には正気を取り戻して・・・という話。

笑いあり、ホラーあり。

福助の人形は、ホラーですよね??ね?

笑えたのは、藤川家がお家存続のために人形を嫁として迎えて、みんなで話を合わせるところ。食事の場面とか、近くのオバさまがすごい声で笑っていました。

あと、橘太郎の蕎麦屋の武勇伝がよかったです。あれ、いい役ですね。


勘太郎がストーリーテラー的な役どころなのですが、その台詞がちょっとくどかったり、また笑いを取ろうとする演出側の下心が透けて見えたりと、少し可哀想な感じでした。


可哀想といえば、獅堂のあの演技・・・・・・あれは、演出なんですかね。まあ、演出なんでしょうね。エキセントリックすぎて、浮きまくっていましたが・・・・・・狙ってるんですよね。

何故か野田秀樹の若い時の芝居を思い出しました。って、野田秀樹に謝れ!自分。

ひとり、世界が歌舞伎と遠く離れていた獅堂。どこに行っちゃうの?

そういや、二階の売店の一角に獅堂コーナーができていて、サイン入り写真パネルが9450円でした。柴犬を抱きしめてキスしてる写真でした。獅堂、どこ目指してるの?


さて、一方、萬次郎さんのお弓が歌舞伎の世界を背負ってくれていてとてもよかったです。舞台が締まりました。

あの声と迫力で「お家のため」というから、笑いも起きるし、説得力もあるのです。


七之助のお若は、ただただ可哀想でした。何が可哀想かは、見てくれたらわかります。私的には、この話のヒロインはお若です。


そして、最後のオチは、ホラーです。


ホラー人形の小夜が福助にとても合っていました。

福助さん、新作歌舞伎になると輝く気がします。

野田版鼠小僧でも愛陀姫でも、クドカンりびんぐでっどでも、福助さん輝いていました。


そんなこんなで、楽しめました。

まだ見てないお友達には、お勧めします。

二階の売店も覗いてみてね(笑)


そうそう、二階一列目で見たのですが、手すりの向こうに見慣れぬ機材が取りつけてあったので、収録日かなとおもったら、やっぱりそんな放送が入りました。新作歌舞伎だから、シネマ歌舞伎になるのでしょうね。

私はそれを見て、見損ねた芝のぶちゃんの人形振りを確認したいと思います。

ちなみに、芝のぶちゃんは芝居の中でもちゃんと役あり、新左衛門にいいよる花魁でした。頭の固い新左衛門つれなくされて「もえるわぁ」とか言っちゃって、笑いを取ろうとするあたり可愛かったですラブラブ





「夏魂まつり」


また「芝翫と愉快な息子孫たち」シリーズかと思ってましたが、なかなかよかったです。

橋之助の女形ってあまり見る機会がなかったのですが、雰囲気があって綺麗でした。

お父さんの芝翫さんに少し似ているかも。

しかし、その橋之助の子どもの国生と宜生は、お母さん三田寛子にますます似てきているのでした。

以前「ゆかいな孫たち」舞踊で、児太郎の女形として壊滅的な踊りを見てしまったもんで、宜生が天才に見えました。ごめんなさい、児太郎。あれから精進した??

まあ、それは言い過ぎにしても、年の割に上手な感じを受けました宜生。将来楽しみですね。


京の大文字の送り火がともされていく様子と芝翫さんオーラでシミジミありがたい気持ちになって、気持ちよく観劇を終えました。


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