元日の玉三郎特別公演。行ってきました。
チケット取れたんですのよふふふ(前回のブログ )
しかし、元日公演の大きな落とし穴。
ワタクシ、朝からずーっとダラダラ飲んでいて、ニューイヤー駅伝のゴールでは完全に酔っぱらい。
これはマズイ、せっかくの阿古屋で寝てしまう
一時間ほど仮眠をとったものの、かえって眠くなるしまつ。
出かける頃にも、まだ酒が残っていました。
元日の観劇にはこんなリスクもあるのです。違うか。
しかしながら、中央線に揺られルテにつくころには酒も抜け、会場に着いたらお正月らしい華やぎにすっかり目が覚めました。ピンクの繭玉がいっぱい飾られていて、獅子舞まで出てるの。たのしーい。
入り口では玉三郎様が口上の姿でお出迎えしてくれました。すごい大きいんだよ写真。
一、壇浦兜軍記(だんのうらかぶとぐんき)
阿古屋
遊君阿古屋 坂東 玉三郎
岩永左衛門 市川 猿 弥
秩父庄司重忠 中村 獅 童
二、女伊達(おんなだて)
坂東 玉三郎
私、「阿古屋」を観るのは初めてです。
歌舞伎座でも何度かやったみたいですが、見る機会なく、正直「観なくてもいいや」と思っていたのも事実です。
でも見てよかった。玉三郎がきれいとってもきれい
話題の三種の楽器についてですが、琴と三味線は伴奏さんの音が大きすぎて、玉三郎の手元を凝視しないとどれが玉三郎の音なのかわかりませんでした
しかし、胡弓は良く響いて素晴らしかったです。伴奏も無かったし。
伴奏が強すぎという点では、玉三郎阿古屋が唄うところで浄瑠璃の竹本なにがしさんが一緒に唄うのですが、上手に近い私の席では彼の声が大きすぎて(笑)
もうすっごい必死に唄ってくれるんですが、もう少し遠慮して玉三郎の声を聴かせてよと言いたくなったのでした。すみませんね。
それにしても、演奏している阿古屋の綺麗なこと。
眼福眼福。お正月からいいもの見せていただきました。
獅堂の重忠も綺麗でした。私、この人の素顔は好きじゃないのですが(失敬)、白塗りの顔はとっても綺麗ですね。正統派歌舞伎二枚目です。
そして岩永の猿弥さん、本当に文楽人形みたいでしたよ。面白かった~
面白いといえば、岩永に呼ばれて出て来た竹田奴がショッカーのみなさんみたいで、個人的にツボりました。
そして25分の休憩をはさんで「女伊達」
玉三郎初役だそうです。
初役の初日を観たってことね。なんだか元旦に初モノ尽くしって縁起が良いわと喜んでいましたら、もっと縁起の良いことが
なんと、私、舞台から投げられた手ぬぐいをいただいてしまいました
実はこれには予感があったのです。ホントホント。
舞台に若い者のみなさんが出て来たときに、その懐というか帯の上あたりが不自然に膨らんでいて、
「あっ、これは新春恒例の手ぬぐい撒きねっ」
そう気付いたらもう、それが飛んできた時のことしか考えられません。
「どうしよう、ちゃんと受け止められるかしら」ドキドキ。
舞台では、玉三郎が粋な女伊達を舞っていて、傘がクルクルまわっているのに、それを見ながら、
「空中キャッチとかはできないから、うまく私の膝の上に落ちてくれないかしら」ドキドキ。
そんなことばかり考えていました。ちゃんと舞台に集中しろ自分。
そしていよいよ手ぬぐいがまかれます。
最初、若い衆が花道から後ろの方に行って投げているものですから、
「あら、私のイメージと違う」なんぞ思ってしまいましたが、やっぱり来ました舞台から。
この時、私の正面に立った若い者と目があった気がします。(多分気のせい)
次の瞬間、彼の右手から放たれた手ぬぐい(写真参照)が、私の胸元を直撃。
「うわっ!」思わず声が出ました。結構、痛かったんだよ。
玉三郎様の家紋とサイン。
こいつは春から縁起が良いぜ
「女伊達」の中で口上がありましたが、玉三郎の挨拶も良かったです。
お正月らしく拵えてお客様に楽しんでいただきたいという想いが伝わってきました。
「ルテアトル」って言いづらいらしくって、ちょっとカミカミだったのも可愛かったです。
元日から、大満足の2時間を過ごせました。ありがとう。
そうそう、パンフレット1500円でしたが、これは買うべし。
私は歌舞伎の筋書きとかあまり買わないのですが、つか、ほとんどそれに期待していないのですが、今回、「阿古屋の写真があるから」と買いましたところ、写真も素敵でしたが記事がすごく良かったです。
読み応えあり。
くまにゃちゃんにはぜひ川瀬白秋先生の文章を読んでいただきたいよ。ふふ、ふふふ