今日は久しぶりに好い天気ですねえ。
シーツ洗って、布団も干しちゃいましたよ。
そんな眩しい一日に読んだ本のタイトルがこれ(笑)
- 死ねばいいのに/京極 夏彦
- ¥1,785
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死んだ女のことを教えてくれないか―。無礼な男が突然現われ、私に尋ねる。私は一体、彼女の何を知っていたというのだろう。問いかけられた言葉に、暴かれる嘘、晒け出される業、浮かび上がる剥き出しの真実…。人は何のために生きるのか。この世に不思議なことなど何もない。ただ一つあるとすれば、それは―。
10年ほど前に「姑獲鳥の夏」とか「魍魎の匣」とか「絡新婦の理」とか・・・どうでもいいけど書けない漢字ばっかり、そんな京極堂シリーズを読みあさっていました。「鉄鼠の檻」が一番好きだったなあ。
その後しばらく、京極夏彦から遠ざかっていましたが、久方ぶりに読んでみたら、まあイマドキの「憑き物落とし」はこんな風になったのねという軽い驚き。
秋彦さんは「世の中に、不思議なことなど何もないのだよ」と教えてくれましたが、この健也は「世の中にどうにも出来ねーことなんて、そうある訳ねー」と言ってます。
この言葉を伸ばすのを『ー』で書かれているのは、読み辛かったです。『信じてー』と書いてあるから、何を?と思ったら、『信じたい』と言っているだけだったり(笑)
ま、ともかく、彼は言います。本気でどうにもできなくて、それでも我慢できないんなら――
「死ねばいいのに」
その言葉で、いろんなことを他人のせいにして不幸がっていた人たちの「憑き物」が落ちて行くわけです。
落ち切らないような人もいましたが、それもイマドキ。
同じような展開が繰り返されるのでちょっと飽きるかもしれませんが、面白く読めました。
ただ、最後の書き下ろし「六人目」は、ワタクシ的には要らなかったな。
それがないと謎解きにならないと言われるかもしれませんが、「五人目」まで十分犯人も理由も想像できて、完結していると思います。
健也が自分のことをなんども「馬鹿で、無職で、肩書きとか無くて、本気でナンモ知らねー」という言い訳をしながら毎回失礼な言動を繰り返すあたりは、「憑き物落とし」の為の演技なのかと思ってましたが、どうなんでしょう。
本当にそうだと開き直っているようだったら困ったチャンだわ
他にもあるけど、ネタバレやめときます。
すぐ読めるから、読んでみて