- ヘヴン/川上 未映子
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「僕とコジマの友情は永遠に続くはずだった。もし彼らが僕たちを放っておいてくれたなら―」驚愕と衝撃、圧倒的感動。涙がとめどなく流れる―。善悪の根源を問う、著者初の長篇小説。
うーん。いつもこのBOOKデータベースの紹介文と実際の感想がマッチしないと思うのは、私だけでしょうか
上に書いてあるような「圧倒的感動。涙がとめどなく流れる」ってのが、まったくなかったんですが・・・
正直、「またつまらぬ物を・・・」と、五右衛門的自責の念でいっぱいです。
もちろん感想は人それぞれだから、この本を読んで涙を流したり、「イジメ良くない!」と叫んだり、または無理やり哲学的な結論を引っ張ってくる人もいるかもしれませんが。
私的には、自己中で視野の狭い子供たちの言動にいちいち不快になっただけでした。
僕がコジマに惹かれる理由も全くわかりません。そこからもうこの本には入りこめなかったんだな。
良いこと探しをするならば、中学生の子どもを持つ親や学校の先生が読むにはいいかも。
僕と百瀬の会話、虐められる側と虐める側のかみあわない論理を、自分の子どもも多かれ少なかれこのどっちかの意見に共感するんだろうと思って読んでみる。
そしてイマドキの中学では(多かれ少なかれ)こんな子どもたちがいるんだろうと思って読んでみる。
子どもが自殺するまでイジメに気付かないというのは悲しいことだけれど、周りの想像力の欠如も原因だと思うの。この本のイジメは相当残酷だから、知っておいて損はないかも。不快だけどね。
しかし、やっぱり私は、馬鹿で自分勝手な子どもは嫌いだなぁ。
最後の「唐突な感動的描写」を含めても、読後感悪い本でした。個人的にということで