ダイイング・アイ/東野 圭吾
¥1,680
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記憶を一部喪失した雨村槇介は、自分が死亡事故を起こした過去を知らされる。なぜ、そんな重要なことを忘れてしまったのだろう。事故の状況を調べる慎介だが、以前の自分が何を考えて行動していたのか、思い出せない。しかも、関係者が徐々に怪しい動きを見せ始める…。


東野圭吾ですが、これってドラマ化されたの?

なんか深夜枠で放映されることを意識したかのような作りでした。途中のホラーっぷりも、何のサービス?のようなエッチシーンも(笑)

以下、完全にネタバレ注


しかし、瑠璃子、あなたいったい何考えてるの~(笑)

最後押し入れから出てきたときは、怖いというより笑っちゃったんだけど。
そんなこんなも意味不明の金縛りも、最後にまるっと催眠術とかいうのは「ちょっと反則じゃないの」と思いました。



真綿荘の住人たち/島本 理生
¥1,400
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奇妙な恋、奇妙な幸せ。いびつで切ない下宿物語。


上の「BOOK」データベースの紹介だと、どんな歪んだ話なんだと思うけれど、そんな感じは受けませんでした。

真綿荘の住人たち、他の登場人物も、それぞれの行き方の選択はよく理解できます。これを「いびつ」というのなら、私たちの周りは、ほぼいびつで成り立っていると言えましょう。

しかし、驚いたのは作者の島本理生さん、1983年生まれなんですね。若い~ひゃ~・・・

読み終わってから著者紹介を見たので、読んでいる間はもっと歳の行った女性だと思ってました。漠然と。

20代半ばでこんな話が書けるなんて、ちょっと天才キラキラと思ったのですが、初島本理生なので、他の作品は知りませんにこにこ


他の作品も図書館予約してみました。




奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録/石川 拓治
¥1,365
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ニュートンよりも、ライト兄弟よりも、偉大な奇跡を成し遂げた男の物語。

またまた「BOOK」データベースの紹介だとよくわかりません(笑)

ニュートンより偉大と言っちゃまずいんじゃないか?

内容は、無農薬のりんご栽培に成功した木村秋則さんの記録です。私は、2006年に出張先の名古屋の某ビジネスホテルのテレビをたまたまつけたため、NHKの「プロフェッショナル~仕事の流儀」の番組で見ました。

ムツゴロウさんみたいな、やけに朗らかな男性の体験談でしたが、テレビを見終わった時は泣いていました。

そしてこの本を読んで再び泣けたのは、やはり木村秋則さんにではなく、彼の奥さんと彼を婿養子に迎えた奥さんのご両親の素晴らしさにです。世の中に、木村さんのような人はいっぱいいると思います。その多くが、おそらく木村さんのように成功する前に世間に潰されたり、自滅したりしているのだと思います。

木村さんが最終的に成功したと言われているのは、ほんの偶然の結果でしょう。その陰にあるご家族のご苦労を思うと、(本には書かれていなくても)ただただ泣けます泣

この本の最初にあるラビンドラナート・タゴールの詩(石川拓治訳)は、とても心に染みたのでここに書き写しておきます。


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危険から守り給えと祈るのではなく、
危険と勇敢に立ち向かえますように。


痛みが鎮まることを乞うのではなく、
痛みに打ち克つ心を乞えますように。


人生という戦場で味方をさがすのではなく、
自分自身の力を見いだせますように。


不安と怖れの下で救済を切望するのではなく、
自由を勝ち取るために耐える心を願えますように。


成功のなかにのみあなたの恵みを感じるような
卑怯者ではなく、失意のときにこそ、
あなたの御手に握られていることに気づけますように。


゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚


リンゴも人も一緒ですね。

私も、誰かから農薬や肥料をもらって守られて生きるのではなく、あるがままの自然の大地に深く根をのばして力強く生きる人間になりたいと思いました。

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