歌舞伎俳優、中村亀鶴が 俳優座出身・増沢望と挑む初の現代劇
「dash」-歌舞伎俳優、中村亀鶴が現代劇の俳優・増沢望と、音楽家・奥田祐と共に、現代劇に挑むシリーズ企画。歌舞伎俳優ならではの、立ち振る舞いの美しさ、存在感の強さをいかして現代劇に挑むこの「dash」プロデュースは、現代劇の世界に新たなスタイルを起こすと同時に新たな観客層の開拓と刺激を与えることでしょう。
STORY
時は終戦間際の混乱期。
天涯孤独で他人を信じず、己の利益のためだけに生きていた詐欺師が、金目当てで潜り込んだ老婦人のもとで暮らすうち、その老婦人や思わぬ結婚話に振り回されるはめに。
そんな時、彼の正体を知る男が現れ・・・・。
中村 亀鶴 / 喜多 道枝 / 佐藤 寛子
伴 美奈子(扉座) / 水内 清光
藤森 麻由 / 斉藤 佑介
上杉 輝 / 榎木薗 郁也 / 黒川 淳
増沢 望
八十田 勇一
歌舞伎役者の中村亀鶴さん、浅草歌舞伎で拝見しましたが、現代劇にチャレンジという事で行ってまいりました。
率直に行って、まだ2日目だったからか、こなれていない部分のアラが目立ちました。
お祖母ちゃん役の方も台詞が入っていないようで、本当にいい場面でかんでしまったりつっかえつっかえしゃべるのが本当に残念でした。
心から残念でしたと言いたくなるほど、お祖母ちゃんの台詞は良かったんですよ。
ところどころ、泣けました。
でも、かんだり言い直しされたりすると、そっちが気になって感動まではできませんでした。残念
中村亀鶴さんは、さすが堂々としていて、決してルックスが良いわけではないのにとてもカッコよく見えました。
すみません、これは誉め言葉です(笑)またまた率直に言ってしまうと、亀鶴さん、ちょっと太り気味で脚は短い。でも、立ち姿でスラッとみえるんです。これは歌舞伎で培われたものでしょうか。
彼は、御曹司なんですが国立劇場の歌舞伎研修生養成所出身なんですよね。
今回、詐欺師の役どころでしたか、人好きのする憎めない感じが良かったです。
どうしても好きになれなかったのが、特高の人。いえ、役者じゃなくって、その役自体がね。
わざと狂った感じに演出しているんだろうけれど、そして役者はそれを上手に演じているんだろうけれど、拷問シーンなどはとっても不快な気持になりました。まあ、それが狙いなんでしょうけど。
戦争という狂った時代には、正義を振りかざす人間が悪に見え、詐欺師が善人に見えるという話でした。
