あなたの“芥川賞”は?
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歌舞伎だ競馬だ駅伝だで、「今週読んだ本」ネタがすっかりご無沙汰でしたが、一応、ちょっとずつは読んでいました。いろいろ。
今回のブログネタ「芥川賞~」つながりで、久しぶりにテーマ復活させようと思います。

「犬はいつも足元にいて」 大森兄弟

「犬」「足元に」というかわいらしいタイトルに惹かれて読んだら、とんでもなかった叫び

全編通して「臭う」小説。
クサいんじゃなくて本当の意味で悪臭ダウンダウン

それは埋められた肉(結局何だったの?)だったり、死んで腐った亀だったり、主人公の母親の放屁だったり(トホホ)、行軍中のズボンの中の大便だったり。
それにもまして、登場人物の悪意が臭い
(しかし、この中の犬はその腐った臭いが好きなんだよね)

「人はたいていのことには慣れるんだよ」

うーん。私はこの悪臭には慣れたくない。つか慣れた人間になりたくない。

これが「芥川賞」の候補だったと聞いてビックリ。
純文学ってこういうの??

ラストは、私ならこうは終わらせないなという結末でした。
いろいろな意味で私的には好ましくない小説でしたが、すぐ読めるので機会があれば一読をお勧めします。
登場人物、誰一人好きになれなかったけれど、サダ(主人公の友人・・・といっていいのか?)の母親は面白い。
どう面白いかは、読んでのお楽しみということで

2冊目↓

Amazon.co.jp

「プリンセストヨトミ」 万城目学

同じ作者の「鴨川ホルモー」「鹿男あをによし」どちらも主人公の男がイマイチ好きになれず、共感もできなかったので、今回も多少覚悟の上で読み進めましたが、杞憂でした。
大人も子どもも、男も女も(女の子になりたい少年も)、みんなそれぞれ好ましかったです。
この作者独特の奇抜な設定も、ただ「あっとおどろいた目」で終わるのではなく、
ちゃんと親と子の絆にまで落とし込んでいてうっかり感動してしまいましたよ!!

父と息子の話かと思ったら、ちゃんと最後に母と娘の話も用意してたしね。
いらないと思う人もいるかもしれないけど。


最後、超オススメ本キラキラ


「望郷の道」 北方謙三

日経新聞で連載されていた当時、夢中になって読んでました。
新聞を一年365日(実際はもう少し長かったかな)欠かさず読んだのはあの時だけ。
うん、小説と「私の履歴書」しか読まない日も多かったけれどね。
改めて通して読んでもやっぱり面白い。というか、ますます面白い。そして感動
この主人公の正太と妻がカッコいいのだ。
正義を貫き、義理人情も大切にして、精一杯生きている様子に何度も何度も涙します。
この主人公夫婦、著者北方謙三氏の曽祖父母がモデルなのだそうです。すげー。

働く大人に読んでいただきたい。
できれば「リーダー」と呼ばれている人に。
そしてNHKにドラマ化していただきたい。
できれば正太は唐沢寿明ラブラブ



そんなこんなで「本」テーマ復活。
この3冊の中では「望郷の道」がイチオシですが、芥川賞が巷で言われているとおり
「純文学」の「中短編」「新人作家」向けのものだとしたら、
北方謙三氏は完全に対象外ですね




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