ドイツに住むまで、かなりごはん派だった。でも、ドイツに来てからパンを食べる機会が格段に増えた。理由としてまず挙げられるのが、ドイツのお米事情。細長く、炊いてもパラパラの米が多く、日本米を買おうとすると高価。さらに、パンは主婦にとって重要なポイントである「安さ」を兼ね備えている。
ドイツでは、日本のコンビニ並みにパン屋が多く、1ユーロ未満で一人分の丸いパンが買える。しかも、種類が非常に豊富。例えば、生地の種類には、普通の小麦粉を使ったパン(Weißbrot)、ライ麦パン(Roggenbrot)、スペルト小麦パン(Dinkelbrot)などがある。さらに、パンの中や上にはナッツやヒマワリ、かぼちゃの種が載ったものも。
時々パンの種類が多すぎて、値段プレートが付いていないパンもあり、指差しで「この種のついたやつ」と注文することもよくあるが、顔見知りの定員さんは丁寧に対応してくれる。また、子供と買い物の帰りによく行く地元のパン屋では、時々子供にパンをプレゼントしてくれる。最初にプレッツェルを丸々1個くれた時はものすごく驚いた。子供が2人になってからは、2個もらったことも。
日本で働いていた時は、1円でも1個でもミスがあってはならないという厳格な環境だった反面、ドイツの緩やかで優しい文化はとても居心地がいい。
パン屋の中にあるカフェで、買い物帰りに立ち寄り、出来立てのスペルト小麦のプレッツェルをかじりながら、美味しいコーヒーを楽しむ幸せは格別だ。固めのパン生地を一口かじると、ザクっという音とともに香ばしい小麦の香り小麦の香りがする。種のついたパンはさらに味や食感が変わってまた美味しくなる。
もうすっかり私はパン派になってしまった様だ。