ブルースリー②〜友よ、水になれ〜 | ヨシの徒然日記

ブルースリー②〜友よ、水になれ〜

ブルース・リーと言えば

映画俳優、アクションスター、武術家という印象が強かったが、

今回「友よ、水になれ  父ブルース・リーの哲学」(シャノン・リー著)を読んで哲学者としてのブルース・リーを強く感じた。




この本の著者シャノン・リーはブルースの実娘で俳優でもある。

ブルース・リーに関する書物は彼の死後たくさん出版されているようだが、ブルースは哲学にも精通していた。


実際彼の映画の中でも師と弟子との会話で哲学的なやりとりがなされるシーンもあるほどだ。


この書は、そんな彼の哲学的な教えがたくさん詰まっていて、大変奥が深い。


この書を読んで一番印象的だったのは


2005年にボスミア・ヘルツェゴビナの都市モスタル (1990年代にユーゴスラビア解体に伴う民族紛争で破壊された町) が内戦集結後に新しい平和記念碑を建てることになり、議論の結果、ブルース・リーの銅像が建つことになった。

彼らにとってブルース・リーは映画のヒーローでもアクションスターでもなく、平和の象徴そのものであったのだろう。


1970年当初世間はまだ人種差別が横行している時代だったし(東洋人なんて言い方があった)、映画の中でも「中国人と犬は入場禁止」なんていう看板が出てきた位だ。

実際にブルース・リーが人種差別反対運動を前面に出して活動していたわけではないが、そういった想いは彼の教えの中にも充分流れている。

(彼自身、祖として開いたジークンドーは

流派や体系を忌み嫌っていたという)