出会い★
この坂をのぼろうとした時に、
君は鳴いていた。
一度は、
通り過ぎた。
けれど・・・
「にゃーっ」
気になって、信号を渡ってから自転車を降りた。
鳴き声は聞こえない。
立ち去ろうとした、
その瞬間。
「にゃーっっ!!」
振り向くと、
君はそこにいた。
中央分離帯の影に。
ワタシは慌てて君を拾い上げ、
自転車のカゴに投げ入れた。
体中にまとわりついた汚れは油ではなく、
コーキング剤のようなもので、
洗剤やお湯では取り除けなかったので最終的には毛ごと
抜き取った。
ちょうど一ヶ月前に、犬を飼い始めたので、
実家では母がネコ嫌いなこともあり、
元気になったら捨てるか新たな飼い主を探す方向で
なんとかうちに置いていた。
新しい飼い主を見つけるには、あまりにもみすぼらしくて
写真を見せただけで「見たくない」とキョヒされた。
でもなんとなく・・・
うちにいられるようになった。
『生きてて良かった』って、
思ってくれればいいな。
だから、君がご飯を食べてる姿が
とてもいとおしい。
君との別れもまた、
いつかは来るんだろうけど。
そのときまで
一緒に
いられたらいいね。






