会社で本音が言えなくてツライ時の対処法 | 心理カウンセラー田山夢人の「自分らしく生きる」

心理カウンセラー田山夢人の「自分らしく生きる」

Amazonランキングにて16部門で1位を獲得し、ベストセラーまで獲得したKindle書籍『自分らしく生きてたら、何だか人生うまくいく。』の著者が、大切な人やよく関わる人とのコミュニケーションの悪循環を断ち切り、人生を転換させていく方法を発信していきます。

こんなお悩みをいただきました。

 

「職場で自分を押し殺して取り繕うのが辛い。本音でいられないものか。」

 

 

こういったお悩みで心苦しい日々を送っている方、結構いらっしゃいますね。

職場に限らず、学校や、近所付き合いなど、起きうる場面は様々。
このお悩みに対して、心理学の面から私の思うアプローチをご紹介させていただきます。

 

お気持ちは非常によくわかります。
私も最初の頃はそうでした。
何でこんなことしているんだろうと。
でも今ではそこから割と脱却できていると思っています。

 

私は思うんですがね、そんなにも「本音」でいる必要はあるのでしょうか。
結構みなさん真面目な方が多くて「建前ではなく本音でいなくてはいけない!」と思っている方が多いように感じるんです。

それでいて本当の自分が望まないことをしているから、いつの間にかその部分が自分から切り離されて本当の自分ではないように感じてしまう。本当の自分は置き去りにされ、自分を生きていないような感じになってしまう。

自分の内面を見すぎて、分離しているように考え出すと、どんどん悩みだしてしまうことが多いんです。

 

私は心理カウンセラーの立場ですから、よく人に対して「ありのままでいていいんですよ」ということはよく言います。

これは確かにそうなんですが、時と場合により別の選択肢、というか「考え方」を取るのも私はアリだと思っています。

 

それは何かというと、本音でいようとするのではなくむしろその場では建前を演じ切るということです。

見方によっては抵抗しようと思ってもそうなってしまうのだから、ある意味「ありのまま」と言えるのではないでしょうか。

 

心理学では「役割」という考え方があります。
「ペルソナ」とも言ったりしますね。
行く先々で様々なコミュニティーがあります。

 

あるところでは「生徒」。
あるところでは「先生」。
あるところでは「部下」。
あるところでは「上司」。
あるところでは「親」など。

 

それぞれの「役割」によってやらなくてはいけないことはある程度決まってきますから、その場は「その役の自分」をしっかりと演じ切ると考えるのです。
本当の自分が嫌々その場に合わせているのではなくて、「その場の自分のキャラクター」を作って、衣装を着て、セリフ回しを使って俳優になってください。
それがいわゆる「うまく世渡りをしていく」ことにもつながるかもしれません。

 

本音・本心でいることは悪いことではありませんが、それをどの場面でも突き通すのは結構大変なことです。

だから時にはある程度割り切ることも大切。

 

そしてぜひみなさんに考えていただきたいことがあります。

 

本当の自分とはいったい何でしょうか?

 

これは私が今回のケースで一番伝えたいことでもあります。

 

個人心理学では、一般的に認知されているような「意識」「無意識」や、「イド」「自我」「超自我」など、人間の内面をさらに分割していくような心理学の考え方はしません。

個人心理学での分割できる最小単位は「個人」です。
意識や無意識を否定したりはしませんが、それらを単体で見たりはしません。
あくまで全体としての「個人」を考えます。

 

そう考えると、本音の自分がいようが建前の自分がいようが、それらはどこまでいっても「自分」でしかありません。

どれも地続きの「本当の自分」なんです。
その場の「目的」によって態度やコミュニケーションの方法を使い分けているだけなんです。

 

だから安心してください。

 

「役割」を演じようが何をしようが、あなたがやっている限り、結局あなたはあなたでしかないのです。

無理やりでも本音で、本心で居続けようとして、結果その場に馴染めず、自分を否定するような結果になるくらいなら、少し考え方を変えてみて乗り切ってみてはいかがでしょうか?

 

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対人関係専門心理カウンセラー 田山夢人

 

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