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人脈と飲み屋に強くなる!長井和子のブログ

1989年、東京/乃木坂に女性のためのビジネススクール/アイムパーソナルカレッジを開校。
2005年、東京/青山に40歳以上限定のバー、BAR AOYAMA R40を開く。東京コピーライターズクラブ会員。

最近の「奥◯◯ブーム」に乗って先日は「奥渋谷」まで足を伸ばしてみました。目指すは昨年オープンの「神山町魚金」。東急本店の横を往年の「アリマックスホテル」方面へ……と……だけど本当に「奥」が深そうなので途中で電話を入れてみると、案の定「ただいま満席」いただいちゃってました。仕方なくUターンして、あてもなく戻り始めると、んん?なんか見落としてしまいそうな小さな扉の居酒屋にこころ惹かれました。
まだ新しそうなそのお店は、店名もひっそりと、どことなく「アタリ」の感触。ドアを開けると、運良くカウンター席が空いていました。
豊富なメニューに目を奪われつつも、フト、隣を見ると……ナント豪華な刺盛り!一切れがビッグサイズで量も多い。3000円くらいかな、と予測しつつメニューを見る、これが1500エン!おーっ、やっぱりアタリだわ、と他のメニューも目をやると……カツオのタタキ、カキフライ、白子ポン酢と680円のオンパレード。さらにはコロッケ、グラタン、ハヤシライス580円、あん肝ポン酢520円、ホタテバター450円……「どうなってるの??」という価格設定。もちろん、あれもこれもとオーダー。そしてどれもこれも「お値段以上、ニトリ」でした。



そんな時、ちょうど空いた隣席に欧米人のカップルが。猛然と色々なメニューをオーダーしつつ、その日私にとって一番のヒットとなった「ホタルイカのなめろう」が、どうにも気になる様子。こちらの方をチラチラと見ていた女性のほうが、目が合うとすかさず、「それは何か?」と聞いてきた。お、ホタルイカってなんていうの?イカはスクイーズ?カラマリ?ベイビースクイーズのミンチで通じるかな……?
ま、そんなこんなで、アボカドも入っていると、店員さんに聞いたばかりの知識も披露。ベリーデリシャス、エクセレントを連発すると、彼女もすぐにオーダー。とってもナイスだと喜んでくれました。
2人がオランダから来ていると聞き、去年コペンハーゲンに行って、しょぼい人魚姫を見たことや、フェリーでスウェーデンに行ったことなどを話すと、彼女はスウェーデンにまだ行ったことがないと、俄然興味を示してきました。そこで、「あら、フェリーでほんの15分よ、すっごい豪華なフェリーで、バーやレストランもあって……」と得意になって観光案内。「でも15分じゃ飲んでる時間もないわね」「だから、大急ぎで飲むのよ」。
とにかく2人はお酒好き。大いに盛り上がったところで、渋谷にどこか良いバーはないかと言う。この近くにアドニスというバーがあって、私達はこれから行くけど、と言うと、今日は朝からと東京観光で疲れたので、帰国まであと3日東京にいるから、その間に行ってみる、と、すかさずスマホでアドニスを出していました。
この辺の反応の良さは呑んべえならではです。
おたがい、フェイスブックやアドレスを交換し、「今度オランダに行くことがあったら、訪ねるわね」と言うと、「ぜひ!それから来年もたぶん日本に来るので、連絡するわ」と、別れを告げ、私たちはアドニスに向かいました。
鈴木さんに「こういうわけでオランダ人のカップルが2~3日中に来ると思うので……」と話しているところに、ひょっこり2人が現れたではありませんか!
「疲れたから帰るんじゃなかったの?」と言うと「彼のお母さんがアイルランドの出身で、彼は日本のウイスキーが大好き。なのでどうしても来たいと言うので……」と言ったワリには、彼女自身、全く疲れを見せず、元気いっぱい豪快にグラスを重ねていました。
とりあえず、彼らに1杯ずつをプレゼントし、記念撮影をして、私たちが先にアドニスを後にしました。



ところで、後でネットで確認したところ、先の居酒屋は「イーストブルー 豪椀」というおしゃれな名前だったことが判明しました。オランダ人カップルは観光案内を見たわけでもなく、自分たちの勘をたよりに入って来たというから、サスガです。
アイムパーソナルカレッジライターコース25期卒業生の森マリアさん。本を出版することになったというので、食事をしながら相談に乗ろうと渋谷の街へ。夕食には少し遅い時間……たとえばオーチャードホールの帰りとかによく利用するのが、鈴木健司さんのバー「Adonis」。「バーで食事?」と思われるかもしれませんが、ここのハンバーグは小ぶりだけど濃厚で、マティーニによく合うのです!神泉のキッチンHが、マ◯コさんが「これまでの人生で食べたハンバーグの中で一番」という太鼓判を押したとか押さないとかですごい行列になっていましたが……私は時々ランチを食べに行っていましたが、特に普通の印象しかありません。アドニスの方が数段美味しいと思う。→アドニスはオーチャードのホントに真ん前のビルの9階です。

ハンバーグ

で、マリアさんとアドニスでハンバーグを食べた後、昨年、近くにオープンしたバー「エル・カルバドール」へ。ここは鈴木さんが教えてくれた隠れ家っぽいバー。店名は「カルバドール」にしたかったけれど、それでは京都の高山さんに失礼なので、「エル」を付けたのだそうです。
このバーでびっくりなのは、オーナーの渡辺さんがとにかく研究熱心で、たくさんのハーブのコレクションから素材に合わせて、急速冷凍、燻製、ミル(挽く)などの手法を使い分けてオリジナルカクテルを編み出していくこと。
「え?急速冷凍??」そうなんです、渡辺さんがおもむろに取り出すのは銀色に輝く“窒素ガスボンベ”。はじめはなぜ、こんなものがバーに?と驚きましたが、これが技ありのスグレモノ。
カクテルだけでなくデザートにも大活躍で、私は周りが凍って中かジューシーなマスカットにはまりまくりました。





さて、カクテルコンテストの全国大会で4度優勝などの受賞歴に輝くバーテンダー渡辺高弘さんに対し、かたやマリアさんは「アレキサンダーの女王」の異名を取るカクテル通。なにしろ、一晩にアレキサンダー20杯という、ギネスなみの記録保持者の上に、バーデビューは18歳で京王プラザホテルの「あの」ポールスターという筋金入り。おたがい、相手にとって不足はないハズ!と、意気揚々と円山町の隠れ家へ。
「お一人様ごあんな~い」とばかりに扉を開けました。
「いらっしゃいませ」いつもどおり、満面の笑みで迎えてくれる渡辺さん。そして私の後ろからマリアさん……を見た途端、渡辺さんが固まってしまった!!
「え?なに?どうしたの?」と、マリアさんを振り返ると、金魚のように口をパクパクしたまま、声が出ない様子・・・
やっと声が出た時は「ワ、ワ、ワタナベさん、なぜ、ここに?」
しばし呆然と立ち尽くす2人。
そおいえば。渡辺さんて、たしか、京王プラザホテルの歴史ある「あの」スカイバー・ポールスターのチーフだったのでは?
こんなところでのまさかの巡り合い。引き寄せの神様がお引き合わせてくれた、8年ぶりに再会した2人のツーショットがこちらです!


「サイレンスバー前編」があったことなど、誰も覚えていない頃になって後編がのこのこ出てきてスミマセン。
思えば前回書いたのは、ナント、1月!それからはや5ヶ月が飛び去っていました。この異常に早い月日の流れ、もしかして「歳のせい」と思ったりしていませんか?
実はこれ、地球の自転が早くなっているからだそうですよ……という一説もあります。
「なあんだ、そうだったのか……」その方がわけもなく安心できる気になってしまうのは。私だけでしょうか?
さて、サイレンスバーです。バーに行ったら、やっぱ、マティーニでしょ!というわけで、もちろん最後はマティーニを注文しました。
みなさん普段どんなマティーニを飲んでいますか?スタンダード、エクストラドライ、あるいは海外で人気のフルーツマティーニ……?
基本、甘いのが苦手な私は、一時「リンスマティーニ」というのをバーテンさんに教わって飲んでいたこともあります。これはマティーニを作る氷をベルモットでリンスして(そのベルモットはもったいないので捨てないでショットグラスに入れてもらってチェイサーにして)飲んでいました。
ジンは結構スタンダードなロンドンジンが好きですが、ビクトリアンバットやブードルスなんかも好きです。で、ベルモットですが「チンザノ」の時代に始まって、「ノイリー」「ニコルソン」と自分の中では変遷して来ました。まあ、気に入ったバーが見つかると、そこのバーテンさんにいろいろ教えてもらっていただけなんですけどね。
で。サイレンスバーです。
どれだけのジンのコレクションがあるのかはわかりませんが、見たことのない古いジンが次々出てきます。



マティーニは、おとなしくオススメで作って頂きました。そうしたら、「タンカレー」と「チンザノ」のコンビが出てきました。タンカレーはまだしも、最近はマティーニでチンザノというのはあまりお目にかかりません……。
しかしこのチンザノの古さはただ事ではない、タンカレーもただモノでないと言うのは、素人の私にもわかります。



このコンビで作ったマティーニの味をなんと表現したらいいのでしょうか……。
その昔、チャンドラーの「長いお別れ」を読んでいると、どうしてもギムレットが飲みたくなって、自己流のギムレットを作って飲みながら読んでいたことがあります。
「ギムレットには早すぎる」という有名なセリフは、この物語のキーになるのですが……。
その時代の小説の中の登場人物が飲んでいたマティーニは、きっとこんなだったのかな、と思わせる、古き佳き時代の香りと気品をしのばせてくれる「珠玉の一杯」でした。
四国は丸亀まで、飲みに行く価値はあると思います。

ところで。
今を遡ること3年と8ヵ月。京都で幻のバーを探したことをこのブログに書きました。幻と言っても、「京都市役所の裏あたり」という情報のみで、自分がバーの名前を忘れて探しまわっただけと言えばそうなのですが……。探し疲れて見上げたレンガ造りの建物の2階。看板もないそのバーの小さな窓に「サンダーソニア」が活けてあったのを見て、「あそこだ!」という確信のもとに訪れたバーでした。



大抵さくらの頃に行こうとすると、ヨーロッパに買い付けのために長期休業だったり、別のときは予約がいっぱいだったり……。そんなこんなででここしばらく行っていませんでした。
2~3週間前に久しぶりに訪れてオーナーの高山さんと四方山話をするうち、「サイレンスバー」の話題になりました。そうしたら、高山さんも何度もサイレンスバーに行っているし丸岡さんも5回ほどカルバドールを訪れているというではありませんか!
アメリカ在住の長男がふらりと寄った高松の「ふくろう」から、ここまで話が繋がるとは……。
やはりバーには引き寄せの神様がいて、カウンターの片隅で飲んでいるのでしょうね。