手紙   左子真由美

 

ある日わたしに

届いた手紙

文字のない

真っ白な手紙

 

ひらくと

風の音がした

波の音がした

遠いくにの香りがした

 

ひらくと

誰かがわたしを

呼ぶ声がした

それはあのひとの声

 

すべてがわたしを

旅へとさそう

すべてがわたしに

旅立てという