アラスカ魂


1960年 アメリカ映画

監督 ヘンリー・ハサウェイ

脚本 ジョン・リー・メイヒン

出演 ジョン・ウェイン

   スチュワート・グレンジャー

   キャプシーヌ



⚫︎あらすじ


ゴールドラッシュで沸く1900年アラスカ・ノーム。サム(ジョン・ウェイン)と相棒のジョージ、そしてジョージの弟ビリーは金鉱を掘り当て、億万長者になる


サムは採掘機(くっさくき)を買いにシアトルに向かうが、ジョージに婚約者のジェニーをシアトルから連れて来てほしいと頼まれる


しかしジョージの彼女は別の男性と結婚していたので、仕方なく酒場で出会ったミシェル(通称エンジェル)を婚約者の代わりに連れて帰るサム


サムに誘われたと思っていたエンジェルは、仕方なくジョージの妻になろうとするが、ジョージの妻になると思うと、なぜか気に入らないサム


サムもエンジェルを愛し始めていたのだ


そんなサムたちの金鉱を狙う、詐欺師フランキー。彼は汚れた手段でサムたちの金鉱の権利を奪おうと画策し、偽の採掘権の申請をしていた…





⚫︎感想


1900年、ゴールドラッシュ時のアラスカの物語です。まだ舗装などされていないドロドロにぬかるんだ道での乱闘が見ものでした。殴る、蹴る、頭に木樽をかぶった男の樽を木づちで割るシーンなどは実にアメリカ的でした。


ざっくり言うと、金鉱を掘り当てた男たちの物語で、その金鉱を横取りしようとするヤツ、そして1人のフランス美女をめぐる男たちの奪い合い。金と女と酒で乱れるアラスカゴールドラッシュ時代をコミカルに描いた作品でした。


思っていたより面白い映画でした♪



⚫︎アラスカのノームってどこ?


1900年前後のゴールドラッシュで急成長した町で、当時は数万人もの人が金を求めて集まりました。その名残で、今でも小規模ながら砂金掘りをしている人もいます。

アラスカは、もともとロシア領でした。1867年アメリカがロシアから720万ドルで買いました。当時は「不毛の土地」と言われましたが、ゴールドラッシュや軍事的な価値が見直されて重要性が高まります。

アラスカ最大の都市はアンカレッジで、人口の約4割が住む経済や交通の中心です。ですが州都はジュノーです。


⚫︎ゴールドラッシュって?

ある地域で金鉱が発見され、それを聞きつけた人々が一斉に押し寄せて金を掘り当てようとする現象のことです。

普段は人がほとんどいない辺境に、一気に何万人も集まります。金が採れるうちは町が繁栄しますが、鉱脈が尽きると急速に人が去り、ゴーストタウンになることも多いです。

また金そのものより、鉱夫相手に道具・食料・酒・宿を売った人が大儲けすることもありました。たとえば、ジーンズで有名なリーバイスもゴールドラッシュ期に鉱夫向けの作業ズボンから広まったんです。

ノームのゴールドラッシュでも「一攫千金」をつかんだ人はいましたが、その数はごく一部です。多くは失敗して財産を失ったり、命を落としたりしました。ノームでも、掘削機械や輸送を提供した業者が大もうけしました。


⚫︎金が1番出る国はどこ?

歴史的に累計で一番金を産出した国は 南アフリカです。現代で年間の産出量が一番多い国は中国です。アメリカはどちらでも2〜4位あたりに入る大産金国です。


⚫︎金の保有量は?

1位 アメリカ 約 8,100トン

2位 ドイツ  約 3,300トン

3位 イタリア 約 2,400トン

4位 フランス 約 2,400トン

5位 ロシア  約 2,300トン

6位 中国   約 2,200トン

ダントツでアメリカ、続いてヨーロッパ勢、ロシア・中国と続きます。ちなみに日本は10位で約845トンです。


1848年から、カリフォルニア、コロラド、アラスカなどでゴールドラッシュが相次ぎ、大量の金が国内に集まりました。これで「金本位制(ドルを金で裏付ける制度)」の基盤が整いました。

1940年からの第二次世界大戦中、ヨーロッパ諸国は戦費や避難のために金をアメリカに移しました。ドイツの占領を恐れたフランス、イギリス、その他の国々が金を米国へ送ったのです。結果として、戦後アメリカに金が集中しました。

1944年、ブレトンウッズ会議で定められた国際通貨制度により、米ドルを基軸通貨とし、ドルと金との交換を保証する「金・ドル本位制」を採用しました。つまり「ドル=金の代わり」になり、アメリカは世界経済の中心になります

1971年、ベトナム戦争の出費や貿易赤字で、金とドルの交換が難しくなり、金本位制は終了(ニクソンショック)。

以降、ドルは「不換紙幣(信用で成り立つ通貨)」になりましたが、アメリカは大量の金を準備資産として保持し続けました。


⚫︎日本にゴールドラッシュは無かったの?

江戸時代の日本も世界有数の金銀産出国でした。しかし、日本の金山や銀山は幕府や藩の管理下にあり、自由に採掘できるわけではなく民衆が一斉に押し寄せる現象は起きませんでした。もし日本が開放的な国だったら、江戸時代に“日本ゴールドラッシュ”が起きていた可能性はあります。

とくに明(中国)では「税を銀で納める制度」だったため、日本の銀が大量に中国に送られていました。中でも石見銀山は世界の銀の1/3を産出したともいわれます