なんともファンタジックな
タイトルですが
平安時代、例の藤原道長
この世をば我が世とぞ思う
望月の欠けたることも
なしと思えば
という歌を詠んだ方の時代の話
「藤原実資」(ふじわらのさねすけ)
という貴族の
日記から
その末娘「藤原千古」の生涯を
その結婚感を中心に
紐解いた内容です
実資にとっては
かなり歳を重ねた後
生まれた千古でした
他にも女子はいたけれと
早くに亡くしています
男子は兄のところから
養子をとっていて
その子が嫡流として
家を継ぎます
千古は、本妻の子ではなかったものの
歳をとってからの子は可愛く
猫可愛がりしていたようです
どんなに良い家に生まれても
女子は父親が健在のうちに
お嫁に行かなければ
見合った家格へは嫁げない
それどころか嫁げない
二十歳までには
結婚しておかねばならない
そんな時代背景も
描かれていました
千古は
二十七ほどの若さで
父:実資より先に
亡くなったようですが
その娘は
九十九まで長生きしたとか
とても興味深い本でした