『十の詩曲』より「10 歌」 | 日々の雑感

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大学時代に所属していた合唱団のBOX(部室)がある建物が7月に取り壊されるというので、6月8日(土)の2時からその合唱団の卒団生が集まり、「サヨナラBOX団音(団内音楽会)」が開催された。折悪しく私は大学院の授業に5時まで出席しなければならなかったので、団音が終了した後の宴会にのみ参加すると連絡しておいた。「宴会にのみ参加」という間抜けな決定をしたのはおそらく私だけだろうと思っていたが、やはりそうだった。

大学院の授業終了後に直ちに団音の会場(BOXがある建物の2階)に向かったが、何ときっかり6時半にたどり着いた。団音の終了予定時刻は6時半だったのだが、おそらくは伸びるだろうと思って団音の会場に行くことにしたのだが、大正解で、まだ終わっておらず、男声合唱組曲『青いメッセージ』の終曲「ごびらっふの独白」を聞くことができた。この曲はかなりの難曲で、音がなかなかまとまらないことも多いようだが、歌うのは約20年ぶりという人がほとんどのはずなのにきちんとまとまっていて形になっていたことに驚いた。この曲の指揮をした私の1つ下の後輩もこの曲の指揮をするのは約20年ぶりだったそうだが、きちんと形になっていることに驚いたそうである。

私も思いがけず2曲も歌うことができたのだが、そのうちの1曲で、団音の最後に歌われたのが今回ご紹介する『十の詩曲』の終曲の「10 歌」で、我が団では「十番」と呼ばれている。下に貼り付けたのは、団音の翌日(だったかな?)にYoutubeで検索して見つけた、浅井敬壱氏の指揮による合唱団京都エコーの演奏だが、1972年の演奏で、「音源が古いので、音が悪いのはお許し願いたい」というような断り書きがあった。



この歌は定期演奏会の後には今でも必ず歌われているらしい。在団当時の私のパートはアルトだったが、1回生のとき先輩に、「この歌はアルトが報われない歌だ」というようなことを言われた。なぜかというと、途中からアルトの歌詞が「ゆけ~ゆけ~」の繰り返しになるからである。だから楽譜を見ていないとどこの「ゆけ」を歌っているのかが分からなくなる。そんなわけで在団当時は特にこの歌が好きだったわけではないのだが、団音の翌日はなぜかこの歌が何回も頭の中を回っていた。それでYoutubeで検索して聞いてみたら、初めてこの曲に出会ってから20数年も経つ今になってこの曲の良さがやっとわかってきたような気がした。何だかエネルギーが注ぎ込まれるような感じがするのは私だけかしら?