サザエさん。Wで。~アップルパイとお寿司~
ひな「ママー。明日ね、お友達が遊びに来るの。いっぱい。」
いっぱい?
ひな「うん。いっぱい来るんだ♪」
うちね。
ひなが保育園の頃からずーっと働きっぱなしで。
土日もずっとフルで働いてたから。
なかなかお友達を呼んであげれる機会がなくて。
いつも公園でばっかり遊ばせてたんだ。
さすがにこれでは子供がかわいそうなってな気もしたし。
何より。
あたし自身が、「お休みの日に子供のお友達を呼んで一緒に遊んであげれるお母さん」ってのに憧れた。
できれば、おやつなんかも作って。
一緒におままごとなんかもして。
「ひなちゃんのママはかわいいね~。」
なーんて言われるママに憧れた。
そうなりたかった。
超夢だった。
なので、職を変え、日曜日もお休みのところにしたんだけども。
小学校4年生にもなると、
平日は毎日5時帰宅。
遊ぶ時間なんて全然ないし、
土日はみなさんみっちりお稽古事。
遊ぶ時間は限りなく少ない。
そんな中での「お友達いっぱい来るデー」。
ついにキタ。
ひな「みんなね、ひなのおうちに来たいんだって。るんるん♪」
ついにキタ。
ついにキタ。
あたし「よーし。お掃除しなくっちゃ~!」
あたしの夢が叶う日がキター!
前日から超はりきって、ひなちゃんの汚部屋の掃除を手伝って。
当日の朝一番に階段も磨いて。
どういうわけか階段を磨いたら廊下も磨きたくなって。
廊下を磨いたら玄関も磨きたくなって。
玄関を磨いたら洗面所も磨きたくなって。
気づいたら、家中の大掃除をしてしまった。
だって。
どうせなら「ひなちゃんのおうちは綺麗だね」って言われたい。
ひな「ママ。おやつはアップルパイにしてね❤」
さぶろー山「俺のおやつもアップルパイにしてね❤」
ひなが遊んでいる間に、あたしはせかせかアップルパイ作り。
はりきって20個も焼いた。
だって。
こうするのが夢だったんだもの。
ちなみに。
この生地、マーガリンで作ったんだけどさ。
予想以上にしっかりした層になった。
まぁ、バターで作ったものとどっちが美味い?
って聞かれたら絶対バターが美味いけど、
おうちおやつ程度だったら、十分すぎるほど美味いです。
熱々も。
冷え冷えも。
どっちもどっちの良さがある❤
さーて。
アップルパイもできたし。
ひなのお友達にご挨拶でもするかー。
ついでに一緒に遊んでやるかー。
ついでに素敵なママだって言われてみるかー。るんるん♪
と、アップルパイを持って、ひなの部屋に参上。
コンコン。コンコン。
あたし「ひなー。おやつできたよー。」
と、あたしが声をかけると。
ちょっぴりドアが開き、ひなが顔を出した。
ひな「ありがと。じゃね。ママ。」
バタン。
え。
ちょっと。
ご挨拶とか?
一緒に遊んでやろうとか。
素敵なママだとか。
ちょっと。
あたしの気持ちは?
ちょっと。ちょっと。
ママは?
ママはいらないの?
と、ドアの前で呆然と立ち尽くすあたし。
すると。
カチャ。
あ。
さては、忘れてたんだな。
ママを入れ忘れたことに気づいたんだな。
いいよいいよ。
誰にでもあるさ。
ママ、全然怒ってないよ。
ささ。
みんな一緒に遊ぼうか。
ひな「ジュース持って来て。」
バタン。
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。
今日のアップルパイはさ。
ちょっとしょっぱいね。
ううう。泣
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泣きながらふて寝しました。
その②へ続きます。

