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アルコール病棟において、何故か?「病人」と「お年寄り」と「僕」というメンバーで入っている我が「一号室」。
通常六人部屋であるはずなのに、一号室だけは何故か?四人部屋。
そして、何故か?ナースステーションと直で繋がっている妙な構造。
その辺から考えると、アルコール依存症に加えて、さらにそれ以外の、もっともっとクリティカルな状況にいる患者が特別に入る病室のような気がします。
僕も、その、クリティカルな患者と思われたのかどうか?は別にして・・・入院四日目にして病室内での会話は・・・ゼロ。まったくありません。
デイルームで「その雰囲気が、“かなん”のですわ」と菅谷さんに愚痴っていると、
「じゃ、二号室(菅谷さんの居る病室)のベッドが空いているので、移動できるように頼んでみたらは?」
とのこと。
なるほど。
小心者、というか、こう、あまり積極的ではない僕には思いつかなかったアイデアでした。いつもなら我慢して来たようなことかも知れません。
そういえば、これまでは、不満があるのに、我慢がまん我慢。
我慢というても、そんな信念を持ったような我慢ではなく、積極的に関わることから逃げ回るような、そんな種類の我慢でした。
これまでの僕の人生は・・・そんな我慢を重ねて逃げまわって、結局にっちもさっちも行かずに爆発するか、あるいは、もう何もかも投げ出してしまう、と、そんな生き方やったかも知れません。
そういう生き方がアルコール依存症を拗らせたのか、あるいは、アルコール依存症を拗らせて、そんな生活に陥ってしまったのか・・・まあ、両方なんでしょうけどね。笑。
その日、雑談をして仲良くなった看護士の寺田さんに向かって、菅谷さんの応援?に力を得た形で、部屋替えを依頼してみます。
「ああ。そうだね。申し伝えます」
と、あっさりと回答を得ます。
ほんま、小学生並の、何でもないことなんですが、今までお酒に逃げた人生を送ってきた僕は、ちょっとだけやけれども、少し前向きな気持ちを持ち始めることができた、そんな入院四日目やったかも知れません。
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