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折角、自ら電話して、循環器系の病棟へ、

「断酒入院」

をしたものの、(勝手に)師と慕うK先生の治療・指導をあおぎながらも、結局は、隠れ酒をする入院生活を送った僕でした。

朝一番の抗酒剤の服用時には、こっそりとお酒を枕カバーに吸わせて(抗酒剤であるシアナマイドは、無色透明にして無臭)、飲んだフリ。

日中の外のアルコール外来への通院時に、途中の駅の売店でお酒を買って隠れ飲み。

入院している病棟でも、夜中や早朝に隠れて前のコンビニでお酒を買って、病院のトイレで隠れ飲み。

真面目に、患者の健康と治療を考えてくれるK先生は、専門外のアルコール依存症の治療の知識収集にも熱心で、日中のアルコール外来への通院から戻ってきた僕を捕まえて、

「どんな治療を受けましたか?わたしにも教えてください」

とおっしゃる程でした。

そんなK先生の期待とは裏腹に、隠れ酒をしてしまっていた僕ですが、そうは言っても、一応は入院中の身。

オフィスに居て、毎日まいにち一時間か三十分おきに隠れ酒をしていた日々と比較すると、一日の飲酒量自体は劇的に減少した、そんな二週間を過ごすことにはなっていました。

飲酒量が減った、あ、減ったと言っても、それ以前が多過ぎた、と、そういうワケなんですけどね、まあ、それでも飲酒量の減った僕の体調は順調に?回復し、二週間を経て、循環器病棟からは退院することになります。

「あとは、しっかりアルコール外来に通ってくださいね」

というK先生のアドバイスをもらった僕は、残念ながら、その足でコンビニに向かい、お酒を買って飲んでしまう、そんな状態でしかありませんでした。

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